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割賦販売法改正、閣議決定[クレジットカードの不正利用問題]

記事のポイント

  • 割賦販売法改正、閣議決定
  • カード番号管理強化とAI与信認定制度
  • クレジットカードに関する不正利用
  • カードの安全性向上へ

政府は「割賦販売法の一部を改正する法律案」を閣議決定した。今回の改正ではクレジットカード番号を管理する通販会社などに安全対策強化を求めるとともに、クレジットカード会社が所信枠の設定に人工知能等の独自の与信手法を利用することを認めるものとなっている。国内で多く注意喚起の行われているクレジットカードの不正利用を防ぐため、法律が強化される。

 

割賦販売法改正、閣議決定

3月3日、政府は「割賦販売法の一部を改正する法律案」を閣議決定した。割賦販売法とは前払式特定取引、割賦販売(代金支払いを分割して支払う販売方法)などについて規定し、取引の公正さを確保することによってその健全な発達を図り消費者保護を目的とした法律。2018年6月の改正では、クレジットカード番号等の適切な管理や不正利用対策の義務化が定められ、クレジット事業者だけでなくその加盟店がその義務を課せられたため、消費者保護が強化された。今回の改正ではクレジットカード番号を管理する通販会社などに安全対策強化を求めるとともに、クレジットカード会社が所信枠の設定に人工知能等の独自の与信手法を利用することを認めるものとなっている。同法施行により経済産業相の認定を受ければAI含めた独自の与信手法を利用することが可能となり、業務効率化が期待される。改正法施行は2021年春を予定している。

 

クレジットカードに関する不正利用

2019年12月20日、経済産業省は株式会社イーシーキューブが開発・提供するインターネットサイト構築パッケージ「EC-CUBE」の脆弱性等を突いたインターネットショップのサイトの改ざん等により、クレジットカード番号等が窃取されるといった被害が多発していることに関して注意喚起を行った。この注意喚起によってネットショップで約14万件のクレジットカード番号等の情報が漏洩していることが確認できていることが明らかとなった。

現行の割賦販売法ではクレジットカード番号等の適切な管理・情報流出対策が業者に義務付けられているが、通販サイトの運営会社ではこうした対策強化が適切に行われず被害が拡大している。

改ざんされたEコマサイトにおいて商品の購入手続を進めると、決済画面に移行する際に偽の決済代行会社の決済サイトへ誘導。利用者がクレジットカード情報等を入力し決済を行うと、偽のエラーメッセージが表示され、その後正規の決済代行会社の決済サイト等に戻され、正規のECサイトの決済手続に移行。結果として利用者の意図に沿った商品の購入手続が完了し、契約通り商品が届く。という仕組みで決済に関する情報が不正に取得されている。

通販サイトそのものに悪意がないことや偽サイトアクセス後に正規のサイトが表示され、商品が手に入るため消費者やサイト運営者が、情報が不正に取得されていると認識しにくくなっており、被害が拡大しているのである。クレジットカード番号は他の個人情報よりも流出してすぐ悪用される可能性が高い。こうした危険性の高さから、改正法ではクレジットカード業者だけでなく、カード番号を利用するスマートフォン決済や通販サイトの運営会社、決済代行業者も対象に含んでクレジットカード番号の漏えいを防ぐ安全対策を義務付ける。

 

「カード」の安全性向上へ

クレジットカードに関しては前述の通り不正利用が大きな課題となっている。一般社団法人クレジット協会が発表したクレジットカード不正利用被害額の集計結果では、2016年の不正利用額は142億円、2017年は236.4億円、2018年は235.4億円となっており、不正利用防止対策を講じることがカード業界での急務とされているのである。特に「番号登用被害額」は2017年から2018年の1年間で10億円増加しており、5年連続で被害額が更新。クレジット情報をいかに安全に保管し、利用者が安全に利用できる環境にすることが求められている。

クレジットカード会社でカード情報を表面にではなく裏面に記載することやカードを発行せず、スマートフォンで決済可能なサービスへ移行するなどの動きも見られている。今回の法改正によってクレジットカード会社がセキュリティ強化に動くだけでなく、カード番号を利用する企業にも体制強化が求められるため、クレジットカードを安全に利用できる環境整備が進むことが期待されている。

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  • 参考:首相官邸[令和2年3月3日(火)定例閣議案件]
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