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行政システム仕様統一へ[2040年問題と電子政府実現]

記事のポイント

  • 行政システム仕様統一へ
  • 住民記録や介護保険などの業務の標準仕様策定
  • 電子政府実現へ

全国約1700の自治体が使う行政システムの仕様を共通にする作業が始まる。2040年には団塊世代及び団塊ジュニア世代が高齢者となっている一方で、出生率が年間100万人に満たない近年の子供たちが20歳になる。そのため既存の地方自治体の半数が消滅する可能性やこうした少ない労働人口で経済を支えていく必要があるなども課題を抱えている。こうした問題を軽減・解消するために行政システムの統一、効率化が進められるのである。

 

行政システム仕様統一へ

全国約1700の自治体が使う行政システムの仕様を共通にする作業が始まる。これは少子高齢化に伴う労働人口減少という労働力の供給制約の中で地方自治体が住民生活に必要不可欠な行政サービスを提供し続けるためには、職員が職員でなければならない業務に注力できるような環境を構築する必要があることを踏まえて行われる。現在の地方自治体の情報システムは各自治体が独自に発展させてきたものである。そのためシステムの発注・維持管理、制度改正による改修対応などに関しては各自治体で個別に対応する必要がある。

そこで前述の通り行政システムの仕様を共通化し、標準化を図るとともに業務プロセスを見直すことで現在の職員負担が軽減され、住民や企業の利便性向上にもつなげようとしているのである。この取り組みのために総務省はこれまで[地方自治体における業務プロセス・システムの標準化及びAI・ロボティクスの活用に関する研究会]で議論を進めてきた。まずは標準化のために自治体の業務内容を精査し、人間と機械の仕事区分を整理。これらを仕分けたうえでシステムに必要な機能を検討し、標準仕様を定め、行政システム統一化を進める。

業務プロセスとシステムの標準化については拠るべき業務プロセスを決めた上で、それに応じたシステムを構築する方法、使うべきシステムを定めたうえでそれに業務プロセスを合わせる方法が考えうるが、標準化の議論においてはシステムを標準化してから、それに業務プロセスを合わせる方が効果的である。すでに2019年度から総務省は「自治体行政スマートプロジェクト事業」を実施し、標準化・導入のために必要な範囲で確認を行っている。

 

2040年問題を解決するために

2020年代に行政手続きを紙から電子へ移行し、行政アプリケーションを自前調達式からサービス利用式へ移行することを目標にしている。業務プロセス・システムの標準化・共同化、AI・RPA等のICT活用を進めるとともに、電子化・ペーパーレス化とデータ項目、様式・帳票等の標準化を進めたのち、2040年問題の深刻化を防ぐ。2040年には団塊世代及び団塊ジュニア世代が高齢者となっている一方で、出生率が年間100万人に満たない近年の子供たちが20歳代となる。この少子高齢化によって2040年には現在存在する自治体の半数が消滅する可能性があるという問題、そうした人口でこれまでの経済を支える必要があるが、行政プロセスを前述の通り電子化し効率化することで「経済が回らない」という事態に陥ることを防ぐのである。

 

電子政府に関する共同研究

2月10日、安倍晋三内閣総理大臣は実務訪問賓客として訪日中のユリ・ラタス・エストニア首相(H.E. Mr. Jüri Ratas, Prime Minister of Estonia)と会談を行った。首脳会談後には両首脳が立ち会いの下、独立行政法人国民生活センターとエストニア消費者保護・技術規制庁との消費者相談処理に係る協力のための覚書他、日本企業とエストニア企業間の覚書を含む3件の覚書交換式が執り行われた。この覚書は日本での電子政府基盤となる主要技術の共同研究に関するもの。

2008年に北大西洋条約機構(NATO)サイバー防衛協力センターを誘致。ICT分野の活用を進めるとともに、安全に利用するために重要な「サイバー防衛」への取り組みも積極的に進めているエストニアの協力・支援を受けられることから期待感が高まっている。

 

まとめ

少子高齢化による労働人口減少への対策として省人化・業務効率化が挙げられており、システムの改修や電子化といったことが推奨される一方で、国内では技術に対する理解は乏しくサイバー攻撃に対する防御をきちんと行っている企業も限られている。システムを変えるとともに、これを扱う人々の技術への認識も変化が求められる。

 

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