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メタップス、取引所事業から撤退[変化する法規制]

記事のポイント

  • メタップス、取引所事業から撤退
  • UPSIDEのこれまでとこれから
  • ブロックチェーンへの投資は継続
  • 法規制やセキュリティ環境の変化による動き

株式会社メタップスは、2017 年より積極的に投資を行ってきた韓国子会社における暗号資産交換所事業の撤退を含む事業ポートフォリオの見直し、及び注力事業の絞り込みを実施することを発表した。国際的に法規制整備が進むとともに求められるセキュリティ水準も上昇傾向にある。これに対し安定した収益を得ることが難しい企業や安定したサービスを提供することが困難と判断した企業による事業撤退が相次いでいる。

 

メタップス、取引所事業から撤退

2月14日、株式会社メタップスは、2017 年より積極的に投資を行ってきた韓国子会社における暗号資産交換所事業の撤退を含む事業ポートフォリオの見直し、及び注力事業の絞り込みを実施することを発表した。メタップスは東京都新宿区西新宿に本社を構えるIT企業であり、東証マザーズに上場している。こうした大手企業が韓国市場に参入し暗号通貨取引所を運営したほか、ICOも実施したことから当時は多くの注目を集めた。

今回事業ポートフォリオの見直しの対象となった同社連結子会社UPSIDE CO., Ltd.(以下「UPSIDE」)は外部企業に全株式を譲渡することが決定。これによりUPSIDEは同社の連結子会社から除外されることとなる。ただ、今回暗号通貨交換事業から撤退するものの株式会社メタップスアルファが展開するNFT技術を活用したデジタルアセットプラットフォーム“miime(ミーム)” への投資は継続し、ブロックチェーン技術への取り組みは進めていくとしている。

 

UPSIDE

UPSIDE は、2017年に韓国市場を対象とした暗号資産交換所“UPXIDE(旧 CoinRoom)”を公開し、暗号資産交換所を始め、暗号資産による決済サービス等、新規事業の創出をおこなってきた。しかしながら、規制等の外部環境の整備が想定以上に進まず、市場の不確実性が増すなか、規制やセキュリティ、監査等のコストに対して収支が見合わず、また価格変動率の高い暗号資産を保有することによる業績への影響も大きいことから、今回事業撤退の判断が下された。

UPSIDE 経営陣と協議した結果、より事業シナジーの高い企業のもとで事業成長を目指すことが最善の選択肢であるとの結論に至り、外部企業へ株式譲渡が行われることとなった。

 

法規制やセキュリティ環境の変化による動き

世界の資金洗浄・テロ資金供与対策状態を調査する金融活動作業部会(FATF)のガイドラインに沿った新たな法規制導入によって暗号通貨を取り巻く法規制環境は大きく変化し、暗号通貨業界への参入に向けた準備を進めていた企業だけでなく、これまで暗号通貨サービスを提供して企業でも事業撤退という動きが見られている。特に「トラベルルール」として、送金時に送金者と受金者のアドレス・個人情報を取得することを暗号通貨関連サービス事業者に求め、必要に応じて規制機関に提出することが定められている新たな法規制に対応することができない企業が撤退を発表している。

また、韓国のメディアBUSINESSKOREAは2019年8月、ブロックチェーンプロジェクトを進めるスタートアップ企業が次々と海外へ流出していること、取引量不足のために経営継続が困難な状況に陥っていることから同国取引所のおよそ97%が経営破綻の危機にさらされていることを報じており、こうした韓国市場の状況もメタップスの判断に影響したとみられている。

  • 金融活動作業部会 Financial Adtion Task Force(FATF) 麻薬・賄賂・脱税に係る資金洗浄やテロ資金供与への国際的な対策を協議する国際的な政府機関である。FATFへは2019年11月現在OECD加盟国を中心に37ヵ国・地域及び2つの国際機関が加盟している。

 

関連記事

 


参考:株式会社メタップス[事業ポートフォリオの見直し及び今後の注力領域並びに中期経営方針に関するお知らせ]

※本記事は暗号通貨関連情報の共有・説明を目的としたものであり、暗号通貨投資を勧めるものではございません。投資を検討する場合には暗号通貨が法定通貨と異なり、価値が保障されているものではないということを理解したうえで、事業内容、金融庁に登録積みであるかなど企業情報をよく確認し、リスクを十分に理解して、自己判断・自己責任で行ってください。

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