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日銀、「定額課金制」を選択肢として提案[銀行の変化]

記事のポイント

  • 日銀、「定額課金制」を選択肢として提案
  • 日本の銀行の収益構造
  • 「口座維持手数料」の検討

日本銀行は決済システムレポート別冊として「銀行の決済サービスの課金体系に関する考察」を公表した。人口減少に伴う利用者の減少や低金利からの収益減少。技術発展に伴う非金融業からの金融業への参入による競争激化などから、国内銀行はコスト削減や収益構造の見直しが急務とされている。この中の対策の1つとして日銀は「定額課金制(口座維持手数料)」の提案を行った。

 

日銀、「定額課金制」を選択肢として提案

210日、日本銀行は決済システムレポート別冊として「銀行の決済サービスの課金体系に関する考察」を公表した。レポートの中では日本では口座維持手数料が存在せず、多くの人が口座を保有でき、金融サービスを利用するための基盤が整っているという利点があるのに対し、銀行はこのシステムなどのコストを補うために送金手数料など各サービス利用のための手数料を高く設定する傾向があり、利用者による金融サービス利用が十分に拡大できず、社会全体として十分な便益を享受できていない可能性を指摘。安定した事業継続のために口座維持手数料などの基本料金を設け、利用者満足度を高めるために送金手数料などを無料にするといった選択肢も存在するとした。

 

「口座維持手数料」

日本の多くの金融機関では「口座維持手数料」というものは存在せず、それゆえに馴染みがないが、欧米諸国では顧客が口座維持手数料を月々支払えば振込手数料を払わずに何度でも送金できる定額課金制や、口座維持手数料と振込の都度払い手数料を組み合わせた二部料金制を採用する銀行が多くを占める。

この「口座維持手数料無料」というのは前述の通り、多くの人が口座を保有でき金融サービスをアクセスするための基盤を整えるという利点がある。しかしながらサービスごとに料金を課す形では利用者が利用しにくいという課題があるほか、銀行が基本料金を徴収しないために決済サービスを提供するに必要なコストが増加した場合に経営が急激に悪化する可能性や安定したサービス提供が困難になる可能性がある。

 

日本の銀行の変化

人口減少に伴う利用者の減少や低金利からの収益減少。技術発展に伴う非金融業からの金融業への参入による競争激化、金融犯罪防止策の強化など、国内銀行はコスト削減や収益構造の見直し、技術への適応と多くの課題を抱えている。とくに首都圏への人口流出が激しい地域の地方銀行においては金融サービス手数料で収益を上げることも困難になっており、ATMの削減や銀行オフィスの空いたスペース貸し出し等様々な対策を行っている。

収益構造の見直しが求められている中で、資本に余力のある銀行がデジタルサービスへの移行し、資本に余裕のない銀行では資本業務提携もしくは統合などで新体制構築に動いている。ただ、「業務効率化」として行われるデジタルサービスへの移行やシステム維持にも多くの資金が必要であり、サービスの安定的な提供のためにも通信料金や公共料金のように安定した収益を得る1つの手段である「口座維持手数料」導入の検討が行われているのである。

 

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参考:日本銀行決済機構局[銀行の決済サービスの課金体系に関する考察]

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