ニュース

不正送金先口座、日本人名義が急増[犯罪行為に対する意識]

記事のポイント

  • 不正送金事案での変化
  • 外国人口座ではなく日本人口座を活用
  • 金融機関による監視体制強化
  • 犯罪行為に対する意識

インターネット・バンキングの不正送金事案で、日本人名義の銀行口座が送金先に使われるケースが急増している。口座を売買する行為は犯収法で禁じられているが、「簡単に儲けられる」とその悪質性を認識しないまま犯罪行為に加担する者が増えており、不正送金で送金先に日本人口座が利用される事案が増加しているのである。

 

不正送金事案での変化

インターネット・バンキングの不正送金事案で、日本人名義の銀行口座が送金先に使われるケースが急増している。【警察庁、フィッシングによる不正送金に関する注意喚起】でも報じた通り、国内では銀行を装ったフィッシングメールによる不正送金が9月頃から急増しており、日本サイバー犯罪対策センター(JC3)や全銀協、各金融機関などで注意喚起とともに手口の解説・被害に合わないための対策等について声明を発表している。ただ、これまでは不正送金に利用される口座は離日する外国人や留学生の口座の悪用が大半だったのに対し、近年の金融機関による監視強化によって日本人名義の銀行口座が利用されることが増加傾向にあるようだ。

金融機関は犯罪行為を防止するために不審な取引の監視を行っているが、外国人名義への不審な送金は目につきやすく発見しやすい一方で、母数が大きい日本人名義への不審な送金は「不審」と判断することが難しく深刻な状況となっている。不正送金被害に合わないようにセキュリティを見直す、フィッシング手口を確認するとともに、こうした犯罪行為に加担しないよう注意が必要である。

 

不正送金で利用される口座

これまでは技能実習生や留学生などによる外国人口座が利用されてきたが、国際的な金融犯罪防止強化に合わせ国内でも監視体制が強化されつつある。金融機関は口座開設時に外国人に対して在留カードの提示を求め、在留期間が短期の場合には開設を断るような動きが見られている。この監視強化によって外国人名義の口座による犯罪利用が減少しつつある。

その一方で、TwitterなどSNSを活用し、自身の口座を売却し収益を得ようとする日本人の口座がこのこれまでの外国人口座の代わりになりつつあるのである。金融ISACの調査によると2019年10月12月中旬に把握できた不正送金事案のうち8割が、日本人口座を使用したものとなっていた。ただ、こうした口座売買行為、それを公告する行為は犯罪収益移転防止法で禁じられている。しかしながら「簡単に儲けられる」としてこうした行為を行う者は多く存在しており、犯罪行為だと認識しないまま犯罪に手を染める動きが見られている。

  • 金融ISAC 2014年発足の日本の金融業界セキュリティ連携を行う組織。国内で営業する銀行・証券・保険会社など金融機関が会員となり、国内金融機関によるサイバーセキュリティ情報の共有・分析を行い、システムの安全性向上により利用者保護を目的に活動している。現在はアメリカのFS-ISACとも共有活動を行っている。
  • 犯罪収益移転防止法 犯罪による収益が組織的な犯罪を助長するために使用されることや、犯罪による収益が移転して事業活動に用いられ、健全な経済活動に重大な悪影響を与えることなどの理由から、犯罪による収益の移転の防止を図り経済活動の健全な発展に寄与することを目的として制定されたものである。特に金融機関等での本人確認を強化することで資金洗浄を防止し、犯罪収益移転への対策としている。

 

まとめ

投資でも健康療法でも何に対しても「うまい話には裏がある」という法則はあてはまる。「簡単に儲かる」のは事実だが、どうして「簡単に儲けられるのか」「なぜ、そんなものにお金を払ってくれるのか」「何に価値を見出しているのか」などを一度考えて行動することが必要だ。

 

関連記事

 


  • 参考:金融庁[インターネット・バンキングによる預金の不正送金事案が多発しています]
  • 一般社団法人金融ISAC
  • ※本記事は暗号通貨関連情報の共有・説明を目的としたものであり、暗号通貨投資を勧めるものではございません。投資を検討する場合には暗号通貨が法定通貨と異なり、価値が保障されているものではないということを理解したうえで、事業内容、金融庁に登録積みであるかなど企業情報をよく確認し、リスクを十分に理解して、自己判断・自己責任で行ってください。

関連記事

  1. 国内取引所coincheck、楽天銀行口座の凍結解除

  2. 昨日(2/8)のニュースまとめ

  3. ベラルーシ、ICO投資を行うのは審査制

  4. Sblockの飛ぶ時期はいつか?[コインの森なんでも相談]

  5. 大手取引所BitMEXへアメリカCFTCの調査

  6. 日米欧の金融機関で国際送金への動き[取引手数料や取引処理時間]

PAGE TOP

ニュース

ロシア、資金洗浄対策規制改定[暗号通貨関連取引]

ニュース

Arkcashの上場/サイトにアクセスできない[コインの森何でも相談室]

ニュース

ソフトバンク、キャリア間決済実証実験に成功[換金の必要なし]

ニュース

シンクロライフ、暗号通貨でeギフト購入可能に

ニュース

IOSCO、暗号資産に関する報告書発表[証券市場との共通論点]

ニュース

三菱UFJ銀行とGrab、資本業務提携へ[デジタル金融]

ニュース

昨日(2/18)のニュースまとめ

コラム

ポンド円でパターントレードを理解 “仏のR特別講義”