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EU独自の決済システム構築へ[アメリカ依存の決済から脱却]

記事のポイント

  • EU独自の決済システム構築へ
  • 現在の決済業界
  • アメリカ依存からの脱却

欧州中央銀行(ECB)は海外の決済業者への依存状態から脱却する必要があると指摘し、欧州の銀行らで欧州独自の決済システムを作る検討を進めた。中国をはじめとするBRICS諸国のアメリカ依存からの脱却やアメリカからの制裁回避手段として独自決済システムとして暗号通貨開発など、独自の決済システム構築に対する動きが見られている。

 

EU独自の決済システム構築へ

11月26日、欧州中央銀行(ECB)は海外の決済業者への依存状態から脱却する必要があると指摘し、欧州の銀行らで欧州独自の決済システムを作る検討を進めた。現在非現金決済の3分の2以上が海外企業のカードで行われており、競合する欧州の業者は地域内に注力していることから、海外業者に大きく依存している状況でありユーロ圏が競争上不利である。しかしながら、こうした海外民間業者を締め出すことは避けるべきだとし、欧州全体で決済ソリューション・基盤を作成すべきだとしている。

 

現在の決済業界

現在決済に関してはVISA(ビザ)やMasterCard(マスターカード)、PayPal(ペイパル)とアメリカの業者の寡占状態にある。さらにはこうした決済業者だけでなくGoogleやAmazon、Apple。Facebookといったプラットフォーム企業らが決済サービスの提供を開始しており、決済技術・インフラともにアメリカに依存している形となっている。中国においてはWeChatPayやAliPayと独自のサービスが存在し、日本でも国際ブランドとしてJCBが存在する。しかしながら欧州にはこうした欧州全域で利用できるシステムが存在しない。

こうした1つの国に依存した状況は関係悪化、国際情勢変化によって大きな影響を受けることになるため、ECBとEUの20の銀行(フランスが6行、ドイツ、スペイン、イタリア等)が独自の決済システムを構築する[PEPSI(前週支払いシステム構想)]を立ち上げ、12月にも本格的な討議を始める予定となっている。

 

アメリカ依存からの脱却

インド・中国といったBRICS諸国は取引の円滑化や効率化、経済協力強化のため取引を目的とした統一のデジタル通貨開発についての議論を行っている。BRICSらは現在取引の中心となっているアメリカドル・アメリカからの支配から脱却するために独自の経済基盤を設けることに注力しており、連携強化を図っている。実際にBRICS諸国では、5年間で決済での米ドル使用率を92%から50%へ減少させている。また、反アメリカのメキシコ、ベネズエラ、キューバなどの中南米諸国の動きや現在アメリカからの経済制裁を受けている国での制裁回避手段としての独自決済システム構築など、アメリカ依存からの脱却に関する動きが見られている。

 

まとめ

2014年のロシアによるウクライナのクリミア半島併合時、VISAとMasterCardはアメリカの対ロ制裁を受け、ロシア金融機関へのサービス提供を一時停止。これによりロシアは大きな打撃を受けた。中国をはじめとするBRICS諸国のアメリカ依存からの脱却やアメリカからの制裁回避手段として独自決済システムとして暗号通貨開発など、独自の決済システム構築に対する動きが見られている。

 

関連企業

 


参考:REUTER[Europe must wean itself off global payment card schemes, ECB says]

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