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MUFG,不動産や社債をデジタル証券に[ブロックチェーン]

記事のポイント

  • MUFG,不動産や社債をデジタル証券として取引可能に
  • 新経営体制を発表したLayerXが協力
  • デジタル証券に強み持つSecuritize
  • 金商法の改正とSTOの自主規制

日本経済新聞は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が国内で初めて不動産や社債などをデジタル証券として取引する仕組みを作ることを報じた。STOに関する自主規制団体として認可されることを目指している日本STO協会に参加しているMUFGが新たに動く。

 

MUFG,不動産や社債をデジタル証券として取引可能に

116日、日本経済新聞は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が国内で初めて不動産や社債などをデジタル証券として取引する仕組みを作ることを報じた。報道によるとMUFGNTTKDDIなどの企業20社以上が参加する団体を設立し、同取引システムサービス開始に向けて実証実験を行う予定であるようだ。

同システムの技術に関してはブロックチェーン技術に強みを持つLayerXSecuritizeと協力し、社債や知的財産・不動産といった資産をデジタル証券(電子記録移転権利)としてブロックチェーン上で発行。資産管理等は三菱UFJ信託銀行が担い、少額取引にも対応することで資産投資の流動性を高める。

ブロックチェーン技術を基盤とし、取引を自動化することで取引速度や取引手数料といった課題が解消されるほか、証券化商品の少ない不動産や知的財産の個人売買を後押しすることにつながるとして期待されている。

  • ブロックチェーン技術 取引履歴を暗号技術によって過去から一本の鎖のようにつなげ、取引履歴・情報を正確に維持しようとする技術であり、P2Pネットワークを利用することで中央管理者を必要とせずにシステムを維持することが可能なものとなっている。分散され、中央管理者がいないため、データの改ざん・破壊に強いという特徴のほか、サーバーのダウンや中央管理者による不正にも強いものとなっている。

 

新経営体制でスタートするLayerX

開発に携わる企業の一つであるLayerX(レイヤーX)は、株式会社Gunosyとオンライン決済サービスなどを開発するAnyPay株式会社が共同で20188月に設立した企業。ブロックチェーン分野全般での活動を目的に設立された同社だが、設立からわずか1年という期間で国内の規制状況・市場環境が変化したことを受け、Gunosy7月に開催した取締役会において同社連結子会社である株式会社LayerXの現代表取締役社長である福島良典氏に対し、Gunosyが保有するLayerXの株式一部を譲渡することを目的とした株式譲渡契約に係わる基本合意書を締結することを決議。今年10月に新経営体制を発表し、元ユナイテッド取締役の手嶋浩己を取締役、元Aiming取締役CFOの渡瀬浩行氏を取締役CFOに迎え入れた。

 

デジタル証券に強み持つSecuritize

サンフランシスコに拠点を構えるSecuritize(セキュリタイズ)9月、シリーズAラウンドの追加調達を行い、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と野村ホールディングス、KDDI、三井不動産などの複数の日本企業、スペイン大手金融機関であるBanco Santander(サンタンデール銀行)Tezos財団からの資金調達に成功したことを発表していた。

同社はブロックチェーン技術を用いた証券の発行や取引のデジタル化を目的とする企業であり、不動産向けのプラットフォーム開発という実績を持つ。201811月の最初のシリーズAラウンドにおいて、アメリカ大手取引所CoinbaseRipple社などから約14億円の資金調達に成功している同社がシステム開発に協力することから注目と期待が集まっている。

 

金融商品取引法の改正

20204月に施行予定の改正金融商品取引法によって「電子記録移転権利」が定義されたことにより、金融機関でデジタル証券を取り扱うことが可能となる。電子記録移転権利とは以下の特徴を持つものである。

  • 電子記録移転権利は第一項有価証券に該当するため仮想通貨交換業者では取り扱えない
  • 電子記録移転権利取引の仲介には第一種金融商品取引業の認可が必要
  • 自己募集には第二種金融商品取引業認可が必要

電子記録移転権利(セキュリティトークン/デジタル証券)は、有価証券が電子化されたものであるため、資金決済法上の仮想通貨交換業者では金融商品取引業分野を取り扱うことはできない。しかしながらこの「電子記録移転権利」を取り扱うに必要な金融商品取引業の認可を得ている金融機関においてはこれらを取り扱うことが可能となるのである。MUFGはこの改正法施行に合わせて2020年度中のサービス開始を目指す。

 

まとめ

デジタル証券取引システムの開発が報じられたMUFGは、NTTKDDIなどの企業20社以上が参加する団体を設立したことも明らかとなった。すでにデジタル証券関連団体としては日本STO協会が存在しており、MUFG企業であるカブドットコム証券も同団体に参加している。MUFGが新設したST 研究コンソーシアム」は、デジタル証券サービスの迅速な社会実装を目指し、「資金調達・投資検討」「アレンジ・媒介検討」「技術協 力・決済検討」の各立場で知見を共有しながら検討するためのものとなっており、STO協会とは異なる目的の組織となっている。

 

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