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G20、開幕[Libra含めたステーブルコインに関する議論も]

記事のポイント

  • G20、開幕
  • Libra含めたステーブルコインに関する議論も
  • FSBのステーブルコインに関する文書

18日開幕したG20では、国際的にサービス提供を行っているGoogleAppleといった企業への国際的な課税方法の議論が行われるほか、現在各国規制当局の注目を集めているFacebookが主導する暗号通貨プロジェクト[Libra]をはじめとするステーブルコインに関する議論が行われる予定となっている。

 

G20、開幕

日本時間18日朝に開幕した20ヵ国・地域財務相・中央銀行総裁会議は2日間の日程で行われる。初日は米中貿易戦争やイギリスの欧州離脱問題などが及ぼす経済への影響含めた世界経済の停滞についての議論が行われ、2日目では、GoogleFacebookといった国際的に広くサービスを展開する企業に対しての新たな課税方法の検討やFacebookが主導する暗号通貨プロジェクト[Libra(リブラ)]がもたらす金融システムへの影響についての議論が行われる。

  • Libra アメリカドルやユーロ、イギリスポンド、日本円といった国際的に信用力のある法定通貨を担保に運用されるステーブルコイン。このコイン発行はFacebookがスイスに設立した子会社が開発・発行を行うが、コインの資金担保や価格調整は加盟に約11億円の拠出が必要となるLibra協会が行うものとなっているが、金融経済への影響や国家の通貨主権を脅かすこと、利用者の取引情報などプライバシー保護への対策など課題が多く否定的な意見が多くみられているプロジェクト。

 

FSB,ステーブルコインに関する文書公表

1013日、金融安定理事会(FSB)は今回のG20での国際的なステーブルコインに関する議論に向けた[[To G20 Finance Ministers and Central Bank Governors]と題した文書を公表。この中では、暗号通貨は世界の金融安定への脅威とはなっていないが、国際的に通用するステーブルコインの普及は金融安定へ悪影響を及ぼす可能性があるとしている。

これは暗号通貨やブロックチェーン技術に関して友好的である一方で、Libra発行に関して強い非難を行っているフランス・ドイツと同じ見解である。ステーブルコインはその名の通り、法定通貨や資産といった既存の価値あるものでコインの担保を行い、価値を安定させるものとなっている。これは、暗号通貨の欠点として挙げられる価格変動リスクを押さえながら、暗号通貨の利点として挙げられる送金・取引の利便性向上といった恩恵が得られることから一定の評価を得ている。しかしながら、これは国家の通貨発行という主権を脅かすものであり、国際的に通用力のある法定通貨に変わるステーブルコインが広く普及することで資金洗浄やテロ資金供与対策、金融安定といった様々な課題が生じる可能性があるとされているのである。

  • FSB Financial Stability Boardの略称。金融安定理事会。主要25ヵ国・地域の中央銀行、金融観特区当局、財務省、主要な基準策定主体、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、国際決済銀行(BIS)、経済協力開発機構(OECD)などの代表が参加している理事会。金融システムの脆弱性への対応や金融システムの安定化を担う機関の協調促進を目的としている。
  • ステーブルコイン Stablecoinはその名の通り、価格が安定したコインとなっている。法定通貨を担保とし、価値を担保しているものや他の暗号通貨と連動しているもの、スマートコントラクトで発行しているものなど様々な種類がある。暗号通貨の銀行口座を介さずに送金ができるメリットや法定通貨同様価格が安定しているメリットと、法定通貨と暗号通貨の利点を併せ持ったものとなっている。

 

FSBのこれまでの動き

FSB66日、分散型金融システムが既存の金融システムの安定性にもたらす恩恵とリスク、そして必要とされる規制や監視体制の変化に関する報告書を公表。この中で、これまでの金融システムでは中央銀行などが権力を持つ中央集権型であったため、規制や監視体制が容易に構築できた他、規制当局やサービス提供者が管理者となって対策を取ることが可能となっていたが、分散化が進むことでこうしたこれまでの取締り体制は機能しなくなることを指摘していた。このように、健全化を図る難易度が跳ね上がることを指摘しながらも、分散化が進むことでの各金融機関の重要度が低下し有事の際のリスク軽減やより自由な競争が進むといった恩恵に関しても指摘していた。

FSBは暗号通貨や分散化に対して否定的なわけではなく、これらがもたらす恩恵についてもきちんと把握したうえでこれまでの犯罪防止策が機能しなくなることを指摘し、利用する前に環境整備を行っていく必要があると指摘しているのである。

 

まとめ

ステーブルコインに関しては、Libra計画への注目度とともに議論が活発に行われており、特にEU内では暗号通貨だけでなくステーブルコインに関して明確な法規制を整備して行くべきだという動きが多くみられている。今回のG20で国際的なステーブルコインへの定義など具体的な規制方針が議論されるのか注目が集まる。

 

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参考:FONANCIAL STABILITY BOARD[To G20 Finance Ministers and Central Bank Governors]

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