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カヤック、SDGs事業で地域通貨活用[コミュニティ通貨]

記事のポイント

  • カヤック、SDGs事業で地域通貨活用
  • 11月中旬に鎌倉で実証実験
  • コミュニティ独自通貨への動き
  • SDGs事業と神奈川県

株式会社カヤックは神奈川県が行う[SDGsつながりポイントシステム構築業務]を受託し、同事業のシステム構築に同社が企画・開発を進めているコミュニティ通貨サービス「まちのコイン」が活用されることとなったことを発表した。国内では、SBIJCBと大手企業がコミュニティ通貨への動きを見せており、その適用可能性に関して期待が集まっている。

 

カヤック、SDGs事業で地域通貨活用

927日、株式会社カヤックは神奈川県が行う[SDGsつながりポイントシステム構築業務]を受託し、同事業のシステム構築に同社が企画・開発を進めているコミュニティ通貨サービス「まちのコイン」が活用されることとなったことを発表した。

[SDGsつながりポイントシステム構築業務]は、都道府県の中で唯一SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業に選定されている神奈川県が、SDGsの達成に向けて地域の社会的課題を図る活動への参加をポイント付与、インセンティブを付与することで促すものとなっている。このSDGsとは[Sustainable Development Goals]の略称であり、持続可能な開発目標を意味する。2015年の国連サミットで採択されたものであり、2016年から2030年の15年間で設定された17の国際目標、169のターゲット、232の指標を達成することを目的としている。

今回カヤックのコミュニティ通貨サービスはこのSDGs達成に向けて、企業や住民が直接・間接的に参加するためのシステム構築に活用されるのである。

 

[まちのコイン]11月に実証実験

システム構築への活用が発表された[まちのコイン]は、分散台帳技術(ブロックチェーン技術)を使い、QRコードを介して利用者がポイントを獲得、利用できるコミュニティ通貨サービス。神奈川県から受託した事業への導入・活用前、201911月中旬に[まちのコイン]の試行・実証実験を鎌倉市内で行う予定だ。また、201911月の下旬から年内にかけてこのコインを活用したポイントシステム小田原、順次、神奈川県内の他の地域に広げることを目指している。

  • ブロックチェーン技術 取引履歴を暗号技術によって過去から一本の鎖のようにつなげ、取引履歴・情報を正確に維持しようとする技術であり、P2Pネットワークを利用することで中央管理者を必要とせずにシステムを維持することが可能なものとなっている。分散され、中央管理者がいないため、データの改ざん・破壊に強いという特徴のほか、サーバーのダウンや中央管理者による不正にも強いものとなっている。

 

コミュニティ独自通貨への動き

今回、カヤックが企画・開発を進めている[まちのコイン]の活用が注目されているが、国内ではこうした市町村などの各コミュニティ内での利用を目的とした独自通貨の開発・活用が注目されている。国内でも新たな金融構築や地域金融機関の再構築を提言しているSBIが連携強化や金融サービスの向上を目指し、地域通貨発行への支援を行っている。また、8月には日本大手国際的ブランドJCBが、トークンエコノミーに関する戦略的パートナーシップ契約をカウリー株式会社と締結。ステーブルコインのあり方やコミュニティ通貨サービスプラットフォーム展開の検討を進めているなど、国内企業ではトークンエコノミー・コミュニティ通貨サービスに関する注目度が高まっている。

カヤックが開発する「まちのコイン」は地域活動などに参加するとポイントを獲得し、獲得したポイントは加盟店等で利用することが可能。さらに、ゲーミフィケーションを活用して、参加頻度でボーナスポイントが付与されたり、ポイントが増えるとレベルアップしたりと、楽しみながら、自然と地域活動に触れる機会を創出するものとなっている。また、地域外の人と一緒に地域活動に参加すると、ポイントがさらに増えるなど、地域内外の“人と人とがつながる”設計を検討しており、地域交流活性化も期待できる。このように、コミュニティ通貨では設計によっては、その地域が抱える固有の社会課題を解決・改善するための手段ともなりうることから、活用・開発が関心を集めているのである。

 

SDGs事業と神奈川県

前述の通り、SDGsとは[Sustainable Development Goals]の略称であり、持続可能な開発目標を意味している。これは「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のために掲げられた以下17の国際目標の達成を目指している。

  1. 貧困
  2. 飢餓
  3. 保護
  4. 教育
  5. ジェンダー
  6. 水・衛生
  7. エネルギー
  8. 成長・雇用
  9. イノベーション
  10. 不平等
  11. 都市
  12. 生産・消費
  13. 気候変動
  14. 海洋資源
  15. 陸上資源
  16. 平和
  17. 実施手段

また、先進国・発展途上国とすべての国が行動する普遍性、人間の安全保障の理念を反映した包摂性、すべての人間が役割を持つ参画型、社会・経済・環境に対して総合的に取り組む統合性、定期的な報告を求める透明性といった5つの指針・特徴を持つ。日本政府は2018年、全国でSDGs達成に向け優れた取り組みを行う29の自治体をSDGs未来都市として設定し、その中でも特に先導的な10の取組を自治体SDGsモデル事業として選定。この選定において、神奈川県はSDGs未来都市とSDGsモデル事業の両方で選定され、実現に向けた取組を進めているのである。また、この選定では神奈川県とともに、横浜市、鎌倉市、も選定されており、都道府県内で3都市が選定されたのは同県のみとなっていることから、取り組みへの注目度・期待も高いものとなっている。

 

まとめ

カヤックが企画・開発を進めているコミュニティ通貨サービス「まちのコイン」が、国際的な取り組みを行う神奈川県の事業で活用されることが発表された。ブロックチェーン技術の活用とともに、こうした地域独自の目標に合わせたコミュニティ通貨サービスの開発への動きが活発になっている。

 

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