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金融業とビットコイン

昨今、ビットコインや仮想通貨を題材にした番組であったり、ニュースの類は確実に増えている。では実際に、仮想通貨やブロックチェーンが現在のビジネス形式にいつごろどれだけの影響を与えるのか。という問題を考えた時に、結論、その浸透にはまだしばらく時間がかかるだろう。と私は思っている。但し、金融業界だけはそうではない、とも。

 

世の中にビジネスは数多あり、またその商品と取引の形式も多岐に渡っている。この15年ほどは、インターネットの普及が目覚ましく進み、またそれに伴うネットビジネスの進歩で、本当に様々な物を手に入れられる時代が来た。

 

ある意味で、ネット通販事業というひとつの商売の形は、小売業に起きたイノベーションの結果といってもいいと私は考えている。かつては個人商店が地域の住民に向けて商売を行っていたものが、大型店舗に駆逐され淘汰されはじめたのが昭和の革命とすると、その大型店舗がネット店舗に押され始めたのが平成の革命だろう。

 

これを金融に置き換えると、様々な小規模の金融機関が金融ビッグバンによって、統合を繰り返したのが一度目の革命、そして、二度目の変革の原動力となりそうなのが、ビットコイン最大の副産物といわれるブロックチェーン技術である。

 

連結する全てのコンピュータの記録を書き換え保存することで、24時間の連続した稼働が可能になり、しかも地球の裏側まで数秒以内で到達するスピードを兼ね備えるこの技術は、金融を間違いなく変える。事、国際送金に関してこの技術は、最大のコストカットを達成しうる夢のテクノロジーだ。

 

但し、同業他社も同じ武器を手にすれば、そこに待つのは、レッドオーシャンでしかない。

 

日本の銀行業務は、昔から閉鎖的であると言われてきた。一般的な会社員はサラリーマンと呼称されるが、金融業の会社員は銀行マンというわざわざ独立した呼称を与えられるのがその名残である。

 

しかし、国際送金の技術が発展するという事は、換言すれば世界のどこからでも資金を調達することが可能になるのと同義である。右ならえのビジネスモデルではこの先の世を生き残れないだろう。

 

ならばどうするか、三大メガバンクのとった手段は三者三様である。無論これからお互いがお互いの戦略を真似る可能性もあるが。

 

まず、最大手の三菱東京UFJのとった手は情報ビジネスの参入である。買い物履歴を送信すると、いくらかの報酬が得られるというモデルの構築で、ビッグデータの販売に舵を切る。

 

次にみずほが狙うのが、スマホを通じた個人融資の拡大、ソフトバンクのユーザーをターゲットにするようだ。銀行口座の利用状況や携帯電話の支払い状況などから信用度を査定し、素早い融資を可能にする。また、独自の信用度指標「Jスコア」を算定し、貸し出し金額やその利率に変化をつける。(アメリカのクレジットスコアを真似ているのだろう)

 

三井住友銀行は、通販での生体認証プラットフォームをいち早く確立することに躍起だ。スマートフォンでの個人認証方法はいくつかあるが、特に精密性と安全に優れる生体認証を取り入れることでセキュリティの強化を図る。信用が金を産む。という金融の正攻法から攻めるのが三井住友の戦略のようだ。

 

勿論、三大メガバンクばかりでなく、地銀も生き残りに必死である。独自の仮想通貨を開発したり、地域との結びつきの強さを高めようと努力するニュースもよく耳にする。

 

いずれにせよ、ブロックチェーンの台頭で金融業者は皆、焦燥感に駆られているのである。

 

彼らの努力で、日本の金融サービスがますます高められていくのを願うばかりである。

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