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ミキシングで不当に得た利益隠蔽[Microsoft元従業員]

記事のポイント

  • ミキシングで取引隠蔽
  • Microsoftの元従業員、不当な利益をミキシング
  • 暗号通貨のミキシングサービス

世界大手IT企業Microsoftの元従業員が1000万ドル(11.8億円)相当を盗んだとして起訴された。犯人は、犯行で不当に得た資金を隠蔽するために暗号通貨でミキシングを行い取引追跡を困難にしたのち、自身の銀行口座に資金を送っていたようだ。

 

ミキシングで取引隠蔽

717日、AP通信は世界大手IT企業Microsoftの元従業員が1000万ドル(11.8億円)相当を盗んだとして起訴されたことを報じた。

犯行に及んだ元従業員はMicrosoftのオンラインショッピングサイトのテストに関係しており、テスト用のアカウント・メールアドレスを利用して、Microsoft製品と交換可能なデジタルギフトカードなどを盗んだのちに転売。この窃盗と転売の足がつかないように、転売で得た利益は暗号通貨を利用し、ミキシングを行っていたようである。

 

暗号通貨のミキシングサービス

ミキシングサービスは、様々な取引を混合することで、その中に含まれる取引の元の情報源の追跡を困難にする技術であり、匿名性を向上させることで取引におけるプライバシーの保護を実現させるものとなっている。

暗号通貨は法定通貨のように取引を行う際に銀行口座のような本人を特定するための情報を必要とせずに取引を行うことが可能である。しかし、暗号通貨のすべての取引はブロックチェーンと呼ばれる改ざんが困難なもので記録されており、この記録をたどることで「どのアドレスが、どのアドレスへ、どれくらいの金額を、いつ送った」という情報がわかるようになっている。匿名性が高いとされる匿名通貨においても、「どのアドレスが、どのアドレスに、どれだけの金額」ということが匿名化されているだけで「取引を行った」という記録は残るようになっている。そのためこの記録されているアドレスを本人と結び付けることで、現在ある現金の取引よりも確実な証拠をもって追跡・特定することが可能となっている。近年では取引所での本人確認が徹底されており、分散型取引所でもない限り取引所を介した取引に関しては誰が行ったものか特定することが容易になっている。

いったんウォレットアドレスとその所有屋の特定が行えれば、ブロックチェーンに刻まれた取引内容が証拠となるため、現金よりも犯罪に利用された際に追跡しやすく、確実な証拠が残るものとなっている一方で、取引を行う者のプライバシーは保護されない状況となってしまっているため、こうしたミキシングのように複数の取引記録を混在させ複雑にすることで匿名性を高めようとする技術が存在するのである。

 
まとめ

ミキシングサービスは個々人のプライバシー保護のための技術ではあるものの、ダークウェブや今回の事件のように不当に得た資金を隠蔽するために利用されることが多く、各国規制当局が目を光らせている対象の一つである。最近では反社会的勢力の資金洗浄を手助けしたとしてミキシングサービス提供業者が強制閉鎖されることもあり、自主的にサービスを終了しようとする動きもみられている。

 

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参考:APnews[Feds: Microsoft worker stole millions in digital currency]

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