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G7財務相・中央銀行総裁会議開幕[Libra・デジタル課税]

記事のポイント
  • G7財務相・中央銀行総裁会議開催
  • 暗号通貨プロジェクト[Libra]への懸念
  • アメリカではLibraに関する公聴会

フランスが議長国を務めるG7財務相・中央銀行総裁会議が開幕した。Libraに関しては世界各国で注目されているものであり、資金洗浄や利用者保護、国際連携といった様々な課題を解消するために国際機関が連携し、法規制整備に動き始めている。

 

G7,開幕

717日、フランスが議長国を務めるG7財務相・中央銀行総裁会議が開幕した。G7では国境をまたいでサービスを展開するIT企業へのデジタル課税や暗号通貨プロジェクト[Libra]に対する規制などが主な議論のテーマとなっている。

G7の初日の議論後に行われた記者会見で、議長国フランスの経済・財務相は「各国が揃ってLibra構想に懸念を表明した」ことを明らかとするとともに「通貨発行という国家主権は侵害されるべきではない」と強調した。

暗号通貨プロジェクト[Libra]に関しては、禁止措置を検討している国から厳格な審査が必要であるとする国、規制が整備されれば禁止する考えはないとする国と様々な見解を示しているが、G7に参加したアメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、カナダ、イタリアそして日本の7ヵ国は、いずれも資金洗浄対策や消費者保護、プライバシー保護などの課題を解決する国際的に統一された規制が必要である認識を示すとともに、今年10月までにLibraに関する最終報告をとりまとめ規制の検討を進めていく方針である。

 

Libraへの規制整備

6月、各国規制当局からなる金融安定理事会(FSB)議長は、主要各国の首脳に対しLibra含めた独自通貨・デジタル通貨に対する厳格な審査を求めており、今回のG7での報告踏まえFSBが中心となって金融システムの安定や利用者保護などの課題を整理し、規制を行っていく考えである。

資金洗浄やテロ資金供与対策に関しては、暗号通貨全般で国際的なガイドラインを策定している金融活動作業部会(FATF)が担当し、利用者保護に関しては世界各国の証券監督当局などからなり公平で公正な証券市場の育成等を実現のためのルール策定などを行っているIOSCOが顧客の資産管理や裏付けとなる資産の管理等に関する規制を担当する。また、このほかに金融システムの安定のために国際決済銀行(BIS)が中央銀行やLibraを運営していくLibra協会との協調を取り持ち、FATF・IOSCO・BISらの法規制等々をFSBが取りまとめていく。

  • 金融活動作業部会 Financial Adtion Task Force(FATF) 麻薬・賄賂・脱税に係る資金洗浄やテロ資金供与への国際的な対策を協議する国際的な政府機関である。G7を含む35か国と2つの地域機関(欧州委員会・湾外協力会議/合計190以上の国・地域)が加盟している。
  • IOSCO International Organization of Securities Commissionsの略称。証券監督者国際機構、イオスコとも呼ばれる。100以上の国や地域の証券監督当局や証券取引所などから構成される国際機関であり、公平で公正、効率的な証券市場の育成・整備・構築を目的としたルール策定などを行う機関である。
  • FSB Financial Stability Boardの略称。金融安定理事会。主要25ヵ国・地域の中央銀行、金融観特区当局、財務省、主要な基準策定主体、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、国際決済銀行(BIS)、経済協力開発機構(OECD)などの代表が参加している理事会。金融システムの脆弱性への対応や金融システムの安定化を担う機関の協調促進を目的としている。

 

まとめ

Libraに関しては世界各国で「早急な対応」を必要とする声が多くみられている。特にFacebookという過去に何万人もの個人情報を不正流出した企業が参加していることや同社がLibra協会において他の企業と変わらない権限しか持たないのだとしても、プラットフォームの規模から大きな影響を与える可能性があること、Facebook子会社でありLibraプロジェクトの中心企業が「Facebookと利用者情報を共有することはない」とする主張を信用するのは難しい、といった点から批判的な声が大きい。

ただ、このLibraの取り組みに関して世界的な暗号通貨関連の法規制整備が急がれているの事実であり、法規制整備が格段に早まった点を評価する声やLibraによって規制が明確になったのちに、他の企業が追随して暗号通貨関連サービスの活性化が期待できるという意見もみられている。

 

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