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Facebook暗号通貨プロジェクト[Libra]の公聴会

記事のポイント

  • Facebook暗号通貨プロジェクト[Libra]、当局承認まで発行せず
  • アメリカ金融当局の見立てでは審査に1年以上
  • トランプ大統領「Libraは信頼できない」

世界大手IT企業Facebookによる暗号通貨プロジェクト[Libra]に関する公聴会が71617日に開催される。同公聴会でFacebookは「規制当局の承認を受けるまではLibraを利用した金融サービスは提供しない」としているが、アメリカ連邦準備理事会の議長は「リスクに関して極めて慎重に審査する必要があり、その審査が1年以内に完了する可能性は低い」としていたことから、Libraが当初計画していた2020年前半発行という予定は延期される可能性が高いとみられている。

 

Libraに関する公聴会

世界大手IT企業Facebookによる暗号通貨プロジェクト[Libra]に関する公聴会が71617日に開催される。同公聴会では同プロジェクトに関する規制上の懸念やプライバシー保護などの安全に関する懸念等についての疑問解消が目的となっている。Facebook社も法規制遵守への姿勢を見せ「規制当局の承認を受けるまでLibraを使った金融サービスを提供しない」という冒頭証言を述べることが明らかとなった。

Facebookの提供するSNSサービスでは世界27億人もの利用者が存在し、世界的な影響力をも打つサービス基盤を有する。そうした基盤をFacebookが活用して、ステーブルコインという比較的価格の安定した暗号通貨を普及させることでアメリカドルなどの法定通貨に対抗しうる影響力を持ってしまう可能性があり、アメリカの金融安定・経済への影響だけでなく、国際的に何らかの影響を及ぼす可能性から世界各国で同プロジェクトを警戒する声が多く存在しているのである。

  • FRB(Federal Reserve Board) アメリカ連邦準備理事会のこと。アメリカ合衆国の中央銀行制度であるFRS(連邦準備制度)の最高意思決定機関のことを指す。つまりアメリカの中央銀行に相当する機関である。実際にはFRBの下に位置する12の地区連邦準備銀行が実際の中央銀行業務を行っており、FRBは金融政策決定や連邦準備銀行の監督、審査等々を行っている。

 

暗号通貨プロジェクト[Libra]の懸念点

Libraは以下の特徴を有しており、同プロジェクトに参加するLibra協会によって価値の裏付け資産管理、発行量の調整等々が行われる。

  • 安全でスケーラブルで信頼性の高いブロックチェーンを基盤とする
  • 実態価値を付与するための資産のリザーブを裏付けとする
  • エコシステムの発展を目指す独立したLibra協会がLibraを運営する

この裏付け資産はアメリカドルだけでなくイギリスポンド、ユーロ、日本円といった世界的な法定通貨が含まれており、前述の通りアメリカの金融経済だけでなく裏付けとして自国法定通貨が利用される国、関連地域に大きな影響を与える可能性がある。ただ、元PayPalの社長で、Facebookのブロックチェーン作業部を率いるDavid Marcus(デービッド・マーカス)氏は「法定通貨と競争する意図はない」と各国規制当局の懸念する点について誤解であることを述べた。

しかしながら、実際の形態としてLibraが決済目的で利用されることを目的に発行するという点や様々な法定通貨を裏付けとして扱うといった点から通貨の一つの機能である「交換機能」を有していることとなり、場合によっては法定通貨に対抗する可能性も存在することから規制当局は危惧しているのである。

また、Libraは初期段階ではLibra協会が運営していくプライベートなコンソーシアムチェーンでの運用となるものの、将来的にはビットコインのようなオープンな形での運用を目指している。暗号通貨の国境をまたいだ資金移動・資金洗浄・テロ資金供与という問題があるなかで、国際的に利用できる暗号通貨「Libra」が中央管理者ない状態で運用された場合のリスクに関しても懸念する声がみられている。

  • ステーブルコイン Stablecoinはその名の通り、価格が安定したコインとなっている。法定通貨を担保とし、価値を担保しているものや他の暗号通貨と連動しているもの、スマートコントラクトで発行しているものなど様々な種類がある。暗号通貨の銀行口座を介さずに送金ができるメリットや法定通貨同様価格が安定しているメリットと、法定通貨と暗号通貨の利点を併せ持ったものとなっている。

 

トランプ大統領、Libra含めた暗号通貨批判

711日、アメリカのDonald J Trump(ドナルド・トランプ)大統領は以下の通り、Twitter上で自身が暗号通貨に友好的な考えを持っていないことやその理由、暗号通貨のリスクや危険性、現在注目を集めているLibraへの批判を行った。特にLibraに参加する企業ら、Facebookに対しては「銀行になりたいのであれば、銀行設立免許を取得して他の銀行を同様の規制に従う必要がある」とした。

 

まとめ

Facebookという国際的なサービス基盤を持つ企業だけでなく、この暗号通貨プロジェクト[Libra]にはVISAMasterCard,Paypalなどの国際的な決済サービスを提供する大企業やその他業界大手企業が参加していることから、どのような影響を及ぼすことになるのか想像がつかないために、規制当局は安全性が確認できるまで慎重に行動するべきだという考えにある。

 

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参考:Facebook[HEARING BEFORE THE UNITED STATES SENATE COMMITTEE ON BANKING, HOUSING, AND URBAN AFFAIRS]

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