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韓国公正取引委員会、取引所利用規約に是正勧告[利用者資産の保護]

記事のポイント

  • 韓国公正取引委員会、取引所利用規約に是正勧告
  • 利用者資産の保護の徹底
  • 韓国の暗号通貨に対する動き

韓国大手メディア聯合ニュースは、同国公正取引委員会が大手取引所Bithumb含めた同国内取引所に対して同意事項・利用規約のないようを変更するように是正勧告を行ったと報じた。この利用規約変更は取引所の責任・負担を増やすものとなっており、コストが上昇することによる取引所運営への萎縮を招きかねないという考えもあるが、同国取引所で相次ぐハッキング事件・不正・ハッカー集団との関与の報道から、この規約変更が行われるのは市場の健全化・利用者保護のためにも必要なことだとみられる。

 

韓国取引所の利用者資産に対する扱いの変化

617日、韓国大手メディア聯合(れんごう)ニュースが、同国の公正取引委員会が同国内取引所に対して運営の同意事項や利用規約内容に関して変更を行うよう是正勧告を行ったと報じた。この勧告はハッキング事件などで、利用者の資産が奪われた場合に取引所に過失が存在しなくとも責任を負うようにするものとなっている。この利用規約変更要求は同国大手取引所であり、度々問題となっていたBithumb(ビッサム)も含まれている。

これまでの利用規約・同意事項では、取引所のシステムに何らかの過失があると証明された場合にのみ、利用者の資産を保証するものとなっていた。だが、同国では昨年よりセキュリティ体制や資金洗浄やテロ資金供与対策に対して複数の政府機関が調査を行っていたが、その結果としては取引所が完全なセキュリティ体制を保持しているわけではなく、ウォレット管理に体制については改善要求が行われている状態だった。特に、大手取引所Bithumb20186月、20193月にそれぞれ33億円と20億円の資産がハッキング被害に合っているほか、先日フィッシング攻撃の対象となった取引所Upbitがハッカー集団と関与しているのではないかという可能性について報じられる。そうしたセキュリティ状況から見ても、今回の取引所への利用規約に関する是正勧告は、同国内の利用者保護・安全性を確保するための重大な動きだとみられている。

当然この利用規約変更は取引所の責任・負担を増やすものとなっており、コストが上昇することによる取引所運営への萎縮を招きかねないという考えもあるが、取引所に対して採算のセキュリティ改善要求がなされていても動きなく、同じ取引所で2度も数十億円という暗号通貨を流失させる事件が起きていることから、同国政府がこれを改善すべく動くことは当然である。また、ハッキングによって盗まれた資産がテロ資金供与に利用された場合の国際的な非難を受ける可能性も考えれば、同国の対応は自然なものではないかとみられている。

 

韓国の暗号通貨への取り組み

韓国ではICOの全面禁止が行われているものの、ブロックチェーンに関しては政府が積極的に融資し、人材育成を行おうとする動きがある。同国政府が暗号通貨・ブロックチェーン分野に積極的な動きを見せ始めたのは20186月からで、国内で起きた大手取引所のハッキングを受け取引所への明確な法規制整備・暗号通貨取引におけるガイドラインといった規制環境の整備をすすめ、ブロックチェーンを正式産業として認可すること、行政で同技術を導入することなどが行われた。

特に暗号通貨に対しては「既存の法規制を当てはめて暗号通貨の取り締まりを行おうとしていたが、市場発展のために見直す必要がある」「暗号通貨業界と金融機関・政府機関が連携を取る必要がある」と発言し、これまでとは違う動きが見られている。実際に、同国の暗号通貨市場はアメリカ、日本に次ぐ世界第3位の市場規模を誇る。この規制を見直し適切なものにすることでの経済効果が期待される。実際に、この「暗号通貨規制の見直し」についての報道がなされた後、世界大手取引所でありアメリカ市場特化取引所の開設計画を発表しているBinance(バイナンス)が「規制緩和が行われれば、同国への進出も検討したい」と意向を示した。

 

まとめ

利用者の資産保護に関しては日本でも、Mt.Goxとコインチェック、ザイフで起きた取引所の資産流失事件を踏まえ、安全に管理・補償するための改正法が成立している。531日に可決された同改正法は、取引所に対して顧客資産をコールドウォレットで管理することやネットにつながったホットウォレットで管理する場合には、別途それに見合う金額・弁済原資の保持を義務付けるものとなっている。今回の勧告での利用規約に関する是正申告も、国内で2020年に施行予定の改正法もこれから暗号通貨取引サービスを提供しようハードルを高め、自主撤退・廃業などの萎縮を招くのではないかという意見もみられるが、顧客の資産を預かるという形であること、資産が犯罪利用される可能性が大きいことから銀行のように規制が行われていくのは自然な流れではないかとみられる。

 

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参考:聯合ニュース[Cryptocurrency exchanges change their terms of service: FTC]

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