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マネーパートナーズ、コイネージを子会社化[参入ハードル]

記事のポイント

  • マネーパートナーズ、コイネージを子会社化
  • 既存事業への悪影響と参入ハードルの高さ
  • 国内の暗号通貨業界参入への動き

コイネージ株式会社は同社親会社であるコイネージ投資株式会社の全株式を株式会社マネーパートナーズグループが取得したことにより、親会社の移動が行われることを発表した。マネーパートナーズはすでに仮想通貨交換業の登録を完了させているものの、既存事業への悪影響が懸念されることから、コイネージは同社株式を取得していたユナイテッド株式会社が暗号通貨業界参入準備の継続を断念したことから暗号通貨業界参入・サービス提供開始が難しいものとなっていたが、その両社が手を組むことでサービス開始の実現性を向上させ、準備を進めていくのだという。

 

マネーパートナーズ、コイネージを子会社化

614日、コイネージ株式会社は同社親会社であるコイネージ投資株式会社の全株式を株式会社マネーパートナーズグループが取得したことにより、親会社の移動が行われることを発表した。

コイネージは仮想通貨交換業登録に向けての準備を進めている企業であり、マネーパートナーズグループはすでに登録を完了し、交換業を営むことを主目的とした子会社を設立する計画を3月に発表していた。今回の株式取得によるコイネージの子会社化は、そうした仮想通貨交換業・仮想通貨決済関連サービス提供の実現性をより高め、サービス開始までの期間を短縮することや連携して準備を進めていくことが合理的であると判断されたために行われた。このコイネージの子会社化により、マネーパートナーズグループは前述の「仮想通貨交換業を営むことを主目的とした100%子会社」の設立は取りやめる。

  • 仮想通貨交換業 暗号通貨(仮想通貨・暗号資産)の売買、交換、またはそれら取引を取り次ぐ行為や代理として行う行為、取引の勧誘を業として行うこと。「業」は複数回にわたり不特定多数に対して行うことを意味する。国内で上記の業務を行うには資金決済法に関する法律第63条の2の規定に基づいて認可を得る必要がある。登録されている業者に関しては金融庁・担当財務局で確認することが可能。

 

マネーパートナーズとコイネージの暗号通貨業界への参入

現在、暗号通貨・ブロックチェーンに関する注目は高まり、国際的にも法規制整備に関する取り組みが多くみられているものの価格変動や制著速度の速さ、ハッキングや資金洗浄・テロ資金供与といった犯罪利用されるリスクの高さから、暗号通貨交換業や暗号通貨関連事業を営む企業は金融機関にとって忌避される存在となっており、すでに証券業・その他業務を行っているマネーパートナーズグループは業務を進めるには非常に苦しい環境となっている。

また、コイネージも201710月に同社を設立し、暗号通貨業界への参入準備を進めてきたユナイテッド株式会社が、ここ数年で同業界を取り巻く法規制・市場といった多くのものが変化し、参入ハードルが格段に向上し困難になったことから、参入準備の継続を断念。ユナイテッドが保有する全株式(83.07%)をコイネージ投資株式会社へ譲渡することを20194月に発表した。

すでに交換業としての認可を得ているものの既存サービスへの悪影響が懸念されることから動きが制限されているマネーパートナーズと、交換業認可取得などの参入のためのハードルが高くこれまでの取り組みを断念せざるを得なかったコイネージとで、お互いに必要としている部分を補い合い、合理的でサービス開始の実現性を高めるために今回の株式取得が決定したのである。

  • ユナイテッド株式会社 アドテクノロジー事業・コンテンツ事業・ゲーム事業・インベストメント事業を展開し、東京証券取引所マザーズ市場に上場している企業である。同社は博報堂DYホールディングスのグループ企業の一つである。

 

国内暗号通貨業界参入への動き

2015年、2017年の価格急騰により注目を集めた暗号通貨業界だが、その市場成長からまだ体制にばらつきがみられた取引所へのハッキングや不正行為、ICO詐欺、暗号通貨を利用した資金洗浄といった問題が急増し、これを取り締まるための法規制の必要性が叫ばれた。2018年には各国で暗号通貨に関する法規制・定義が発表されるとともに業界内での自主規制・ガイダンスなどが設けられハッキングや不正行為に対するセキュリティ強化・内部態勢構築などが進められた。しかしながら、そうしたセキュリティ・安全性に対するコストが増える一方で、価格変動により収益確保がうまくいかない企業も多く存在しており、そうした環境から、企業の暗号通貨業界参入の中止や断念、事業撤退などが相次いだ。20194月には、前述のユナイテッド株式会社のほか株式会社マネーフォワードが参入準備の中止を発表している。

特に国内においては、「仮想通貨交換業」を営むには規制当局の認可を得る必要があるのだが、この審査基準が厳しいこと、審査で提出する書類が多く負担が大きいこと、審査申請を行っている企業が100社を超え、審査に係る時間が膨大であることなど、事業を営むまでの道のりが非常に長いことなどがさらに、参入のハードルを上げているとも指摘されている。

 

まとめ

マネーパートナーズは3月の取締役会において、20195月に子会社を設立し、20201~3月に仮想通貨交換業の登録を受けることを前提に増資し、20204月以降にサービスを開始したいとしていた。今回のコイネージ株式会社子会社化により、子会社の設立は取りやめとなったが、すでに本人確認(KYC)や資金洗浄対策(AML)、公的要人(PEPs)、テロ資金供与対策(CFT)、汚職・腐敗などをチェックするサービス「Risk Analyze」を提供するセキュリティ企業KYCコンサルティング株式会社(KYCC)との業務提携契約も締結しており、同事業開始のための準備を進めている。同社子会社化によって、この当初のサービス開始予定よりも早まるのかに注目しておきたい。

 

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