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取引所Gate.io,アメリカ市場での取引制限[Poloniex・Bittrex]

記事のポイント

  • 取引所Gate.io,アメリカ市場での取引制限
  • Poloniex・Bittrexに続く「不明確な規制」への対応
  • SECに忠実な取引所Coinbase

Poloniex(ポロニエックス)、Bittrex(ビットレックス)に続きGate.ioでもアメリカ居住者向け取引サービスの中で一部暗号通貨の取引を停止する発表が行われた。この動きは、取引所が現在のアメリカにおける不明確で不透明な法規制に対処したものであるが、SECに忠実な取引所・法規制に準拠する取引所として高い信頼を集めているCoinbaseは、今年2月に「証券問題」で注目されるXRPの取り扱いを開始しているほか、この不透明な法規制に対する取引停止といった動きは見せていないことにも注目が集まっている。

 

Gate.ioも一部コインの取引停止へ

6月12日、取引所Gate.ioは、アメリカ居住者向け取引プラットフォームにて19種もの暗号通貨の取引を停止することを発表した。これにより、6月30日以降、同取引所を利用するアメリカ居住者は、停止対象となったコインでの取引・入金が不可能となる。取引停止対象となったのは以下の19種である。

  1. (CNYX)
  2. イオス(EOS)
  3. エックスアールピー(Ripple/XRP)
  4. トロン(Tron/TRX)
  5. テゾス(Tezos/XTZ)
  6. バイトム(Bytom/BTM)
  7. ネブラス(Nebulas/NAS)
  8. クアンタム(Qtum/QTUM)
  9. ネオ(NEO)
  10. ガス(Gas/GAS)
  11. モネロ(Monero/XMR)
  12. バイトコイン(Bytecoin/BCN)
  13. ネム(NEM/XEM)
  14. ウェーブス(WAVES)
  15. ディークレッド(Decred/DCR)
  16. オントロジー(Ontology/ONT)
  17. オントロジー(onG.social/ONG)
  18. シータ(ThetaToken/THETA)
  19. シータフューエル(ThetaFuel/TFUEL).

Poloniexでは9種、Bittrexでは32種、Gate.ioでは19種の暗号通貨取引の停止が発表されたが、意外にも3取引所で停止が発表されたのはBytecoinのみとなっている。いずれも「明確な基準が存在しない」ための自己判断の動きであり、取引停止が発表されたコインに不備があったわけではない。そのため取引が不可能になったものの取り扱いが停止されたわけではなく、同国における法規制が明確になれば再開されるとみられている。

  • Gate.io 2013年中国でサービスを開始し、2017年の同国政府による暗号通貨への規制発表後マルタへ拠点を移しサービスを開始。

 

取引所によるアメリカ市場での取引停止措置

アメリカ居住者向け、アメリカ市場での一部暗号通貨の取引停止措置は今回のGate.ioが初の動きではなく、5月17日にはアメリカ大手取引所Poloniexで、6月7日にはアメリカに拠点を構えるBittrexで「証券に該当する恐れのある暗号通貨のアメリカ市場向け取引停止」の発表が行われている。

この動きは、取引所が現在のアメリカにおける不明確で不透明な法規制に対処したものである。同国では同じ暗号通貨取引でも、現物取引市場に関しては各州の規制当局が管轄になっているものの、先物取引についてはアメリカ商品先物取引委員会(CFTC)が管轄となっているほか、暗号通貨そのものを証券法で取り締まろうとする証券取引委員会(SEC)の動きがあり、規制状況は各州で大きく異なり混乱が見られる状況となっている。特に、統一されたアメリカ政府による明確な定義・見解が存在しないために、解釈によっては規制当局が暗号通貨を有価証券とみなす可能性もあり、暗号通貨取引所は「有価証券を暗号通貨と同様に扱い、認可を得ないままに顧客に取引サービスを提供していた」と評される可能性もある。仮にある暗号通貨が証券としてみなされれば、取引所はその責任を問われることも考えられ、そのリスクから同国においてサービスを提供している取引所は「証券に該当する恐れのある暗号通貨の取引を停止する」といった措置を取っているのである。

当然、このような動きは歓迎されておらず、早急に明確で統一された法規制を整備すべきだという動きが強まっている。

  • SEC Securities and Exchange Commissionの略称であり、アメリカ合衆国で株式などの証券取引を監督・監視する政府機関である。日本の証券取引等検視委員会・公認会計士・監査審査会の機能を有する組織となっている。証券取引委員会と訳されるが、直訳では証券および取引所委員会となっており、実際に証券法だけではなく証券取引所法も担当している。最近ではICOやトークンの取り締まりを強化しつつ、暗号通貨関連企業等が証券法を守ることを支援するFinHubの設置なども行っている。
  • CFTC Commodity Futures Trading Commissionの略称であり、アメリカ合衆国の商品先物取引を監督・監視する政府機関である。商品取引所の上場商品や金利、先物取引全般を監督するとともに、市場参加やの保護を目的に詐欺や市場操作の不正行為追及や市場取引監督を行っている。

 

SECに忠実なCoinbaseの動き

今回取引停止発表を行ったのは中華系のGate.ioだが、BittrexもPoloniexもアメリカに拠点を構える取引所である。しかしながら、SECに忠実で法規制準拠に注力していると知られている取引所Coinbaseでは2月26日、度々証券問題が浮上していたエックスアールピー(Ripple/XR)の取り扱いを発表している。

この「取引停止」は各取引所による自己判断で行われているものではあるが、「SECの意向に沿う」と明言し、認可取得が難しいとされるニューヨーク州での認可を得てサービスを提供している同取引所が、この「不明確な法規制」に対して動きを見せないことに疑問を持つ意見もみられている。

  • Coinbase(コインベース) アメリカの大手暗号通貨取引所。アメリカ証券取引委員会(SEC)に忠実で規制に沿ったサービスを提供している取引所として有名である。2018年9月25日に上場審査ポリシーの変更を行い、これまで主要通貨のみの取り扱いだった同取引所はさまざまなコインを取り扱うようになった。日本の仮想通貨交換業者登録を目指している。

 

まとめ

あくまでこの「取引停止」「アクセス禁止」は各取引所の自己判断・自主規制であるため、差が見られるのは当然であるが、これまで証券法やSECの動きに応じた動きをしていたCoinbaseが、そうした動きを見せないことからこの取引停止は「杞憂」に過ぎないのではないか、という意見や予定されているFATFの規制公表までCoinbaseは動かないのではないか、という意見がみられている。

 

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参考:Gate.io[Gate.io 将对美国等地区用户调整部分可交易币种的公告]

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