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FATFによる暗号資産に対するガイドライン[促進と阻害]

記事のポイント

  • FATFによる暗号資産に対するガイドライン
  • 既存の金融機関同様の基準を求める規制

68-9日の2日間、国際金融システムの議論や主要な国際経済問題について議論し、世界経済の安定的かつ持続可能な成長達成に向けて協力することを目的としたフォーラム[G20]が開催され、その中で暗号資産のことについても言及されたが、FATFが発表を予定しているガイダンスに関しても注目が集まっている。

 

FATFによる暗号通貨規制

「我々は、マネーロンダリング及びテロ資金供与への対策のため、最近改訂された、仮想資産や関連業者に対する金融活動作業部会(FATF)基準を適用するというコミットメントを再確認する。我々は、FATFが今月の会合にて、解釈ノート及びガイダンスを採択することを期待する。(G20の声明から抜粋)

FATFは暗号資産が注目され始めた2015年時より資金洗浄やテロ資金供与対策を目的としたガイダンスを発表していたが、これには拘束力が存在しなかった。しかしここ数年での注目度の高まり、急速な市場成長からFATF2018年より国際基準で統一された規制策定を行うことを発表。20192月にはガイドライン草案の発表を行った。この草案では、各国で登録制度を設けていることが多い取引業者だけでなく、ウォレットサービスなどのカストディ業者、暗号通貨を利用したサービスを提供する業者を登録制度が必要なものとするほか、本人確認や送金金額・回数の上限に関しても規制するものとなっていた。特に、暗号通貨を利用した資金洗浄やテロ資金供与を防止するために「取引記録を特定し追跡可能にするための本人確認の徹底」が義務付けられたものとなっていた。

しかしこの草案発表時には、規制が厳しすぎることや技術的にもコスト的にも現実的でないこと、暗号通貨の特徴である素早い国際送金を可能にするといった利点が失われてしまうということが指摘されていた。さらに、この厳しすぎる規制のために「分散型取引所」を利用したP2P取引へ移行する動きが強まり、結果として健全な技術進歩・発展が阻害されてしまう懸念があるとして、見直すよう要求する意見がみられていた。

こうした内容から、今月発表される予定であるFATFのガイドラインは、明確な基準が存在せずに不透明になってしまっている暗号通貨業界の重要な柱となることが期待されているものの、暗号通貨利用に歯止めをかけるものとなってしまうのではないかと危惧する声もみられている。

  • 金融活動作業部会 Financial Adtion Task Force(FATF) 麻薬・賄賂・脱税に係る資金洗浄やテロ資金供与への国際的な対策を協議する国際的な政府機関である。G7を含む35か国と2つの地域機関(欧州委員会・湾外協力会議)が加盟している。
  • 資金洗浄  マネーロンダリング(Money Launderingとは犯罪によって得た収益を、その出所や真の所有者が分からないようにして、捜査機関による収益の発見や検挙を逃れようとする行為。資金洗浄を放置すると、犯罪による収益が、将来の犯罪活動や犯罪組織の維持・強化に使用され、組織的な犯罪及びテロリズムを助長するとともに、経済の健全な成長・発展へ重大な悪影響を与えるとされており、世界全体で防止対策が講じられている。

 

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参考:FATF[Public Statement – Mitigating Risks from Virtual Assets]

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