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匿名化サービス、Bicoin Blender閉鎖

記事のポイント

  • 匿名化サービス、Bicoin Blender閉鎖
  • 自主的な閉鎖

暗号通貨の匿名化サービスを提供しているBitcoin Blender(ビットコイン・ブレンダー)がサイトを閉鎖した。5月には大手匿名化サービス[Bestmixer.io]が強制閉鎖されたが、6月には金融活動作業部会による国際基準での規制発表も予定されており、今後この匿名化サービスに対する対応は厳しくなりそうである。

 

ミキシングサービス、自主的に閉鎖

暗号通貨のミキシングサービスを提供しているBitcoin Blender(ビットコイン・ブレンダー)がサイトを閉鎖した。同サービスは匿名性がなく、取引の分析が行われる可能性のある暗号通貨、ビットコイン(Bitcoin/BTC)を様々な取引を混合させ、匿名性を高めることでオンラインでの活動より快適なものとするとしていた。Bicoin Blender527日に閉鎖を発表したのち30日に閉鎖。一応閉鎖に関する情報は事前に告知していたものの、この閉鎖発表から実行までの時間が非常に短く、一部利用者は資金を引き出すことができないままになっているという。

 

ミキシングサービスへの捜査

今回のBicoin Blenderの閉鎖は、発表から閉鎖までの猶予が少ないものの、事前に閉鎖の発表をしていたことや利用者に対して資金を引き出すよう促していたことから出口詐欺・持ち逃げ詐欺の類ではなく、最近活発に「暗号通貨のミキシングサービス」に関しての捜査が行われている状況からの行動だとみられている。

522日にはオランダ財政情報調査当局、ルクセンブルク当局、欧州刑事警察機構が共同で暗号通貨匿名化サービス[Bestmixer.io]への捜査を行い、強制的に閉鎖されてことが発表されている。これは暗号通貨そのものを取り締まろうとした動きではなく、同サービス利用者の中に犯罪組織が存在しており、複数回にわたりその資金洗浄を手助けしたことから、被害の拡大を懸念し行われたものである。

ただ、6月には金融活動作業部会による国際基準での資金洗浄・テロ資金供与対策に関する規制が発表される予定であることから、今後この資金洗浄やテロ資金供与につながる可能性の高い匿名化サービスに関しては取り締まりが強化されていくのではないかとみられている。そうした状況からも、サービスを継続することは難しくまた顧客資産への対応も難しいために強制閉鎖される前にBicoin Blenderは自主的な閉鎖を決定したのだとみられる。

  • 金融活動作業部会 Financial Adtion Task Force(FATF) 麻薬・賄賂・脱税に係る資金洗浄やテロ資金供与への国際的な対策を協議する国際的な政府機関である。G7を含む35か国と2つの地域機関(欧州委員会・湾外協力会議)が加盟している。国際基準の策定や加盟している国・地域・機関に対して韓国や韓国遵守の推奨・指導なども行っている。

 

ミキシングサービス

暗号通貨は法定通貨のように取引を行う際に銀行口座のような本人を特定するための情報を必要とせずに取引を行うことが可能である。しかし、暗号通貨のすべての取引はブロックチェーンと呼ばれる改ざんが困難なもので記録されており、この記録をたどることで「どのアドレスが、どのアドレスへ、どれくらいの金額を、いつ送った」という情報がわかるようになっている。匿名性が高いとされる匿名通貨においても、「どのアドレスが、どのアドレスに、どれだけの金額」ということが匿名化されているだけで「取引を行った」という記録は残るようになっている。そのためこの記録されているアドレスを本人と結び付けることで、現在ある現金の取引よりも確実な証拠をもって追跡・特定することが可能となっている。近年では取引所での本人確認が徹底されており、分散型取引所でもない限り取引所を介した取引に関しては誰が行ったものか特定することが容易になっている。

そうした「取引に関する情報」は個人のプライバシーを侵すものであるとして、この取引を複数の取引記録と混在させ、取引情報を複雑にすることでだれによる取引なのか判別することを難しくする匿名化、ミキシングサービスが存在しているのである。個人の取引に関するプライバシーを守ろうとするのは非常に重要なことではあるが、実際このサービスが利用されるのはダークウェブでの取引や犯罪組織による資金洗浄というものが目立っており、このミキシングサービスに対する目は厳しいものとなっている。

  • 資金洗浄  マネー・ロンダリング(Money Laundering 犯罪によって得た収益を、その出所や真の所有者が分からないようにして、捜査機関による収益の発見や検挙を逃れようとする行為。資金洗浄を放置すると、犯罪による収益が、将来の犯罪活動や犯罪組織の維持・強化に使用され、組織的な犯罪及びテロリズムを助長するとともに、経済の健全な成長・発展へ重大な悪影響を与えるとされており、世界全体で防止対策が講じられている。

 

まとめ

包丁は調理に使うものだが、殺人に使われることもある。この殺人で利用するものが悪いのであって、訪朝に罪はない。これと同様に、暗号通貨やミキシングサービスそのものが悪い技術というのではなく、この技術を悪用するものがいるという話であるが、過度な危険視から技術そのものを阻害しようという動きは各国でみられている。

「やましいことがなければ匿名化する必要ない」という意見も見られるがそれは暴論である。ただ、こうした匿名化技術が悪用されている事実もあることから、プライバシーの尊重と犯罪利用防止をどこで折り合いとつけて、対策をしていくのか注目をしておきたい。

 

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参考:BLEEPINGCOMPUTER[Bitcoin Blender Exits Cryptocurrency Mixing On Its Own Terms]

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