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匿名通貨DASH、アップグレード[51%攻撃への耐性強化]

記事のポイント

  • 匿名通貨ダッシュ(Dash/DASH)、アップグレード
  • 脅威として存在する51%攻撃の耐性強化

匿名通貨ダッシュ(Dash/DASH)51%攻撃体制強化を目的としたバージョンアップ(DashCorev0.14)を行った。このバージョンアップで追加された機能は取引処理速度を速めるといった決済手段として利用するための利便性向上のほか、脅威として存在する51%攻撃への耐性強化が行われた。

 

DASH51%攻撃体制強化

522日、匿名通貨ダッシュ(Dash/DASH)51%攻撃体制強化を目的としたバージョンアップ(DashCorev0.14)を行った。今回のバージョンアップでは以下の新機能が追加された。

  • Long Living Masternode Quorum(LLMQ)
  • ChainLocks

LLMQは、新しいマスターノードの仕組み。ランザクションの監視・検証を選出された240のマスターノードが行うことで、コンセンサスが向上し、取引処理速度を向上。これにより、ノードとマイナーへの依存度を下げ、51%攻撃の耐性強化、ネットワークセキュリティの向上に成功した。また、ノードやマイナーへの依存度が下がり全体で必要なハッシュパワーが約半分になったことで、過剰なエネルギー使用を抑えることにも成功している。

そして追加されたもう一つの機能ChainLocksは、ブロックチェーンに追加されたブロックを恒久的に固定し、再編成を無効にする技術となっている。こちらはDASHに対すウル51%攻撃のリスクを軽減するために導入されたものであり、LLMQで公開された最初のブロックを固定することで、他のブロックを否定するという仕組みになっている。そのためチェーンを再編成しようという動きは抑制することが可能となっているのである。今回のアップデートにより、ダッシュはより利用しやすく安全性の高いコインになったといえる。

  • トランザクション(Transaction) 一連の処理単位のこと。暗号通貨取引で例を出すのであれば、「Aさんは出金処理を行い、Bさんは入金処理を行う」この一連の分割不可能な処理のことであり、これを行うことで「決済」が完了する。

 

51%攻撃の脅威

ネットワークにおいて半分以上、つまり51%を独占しネットワークを支配することで、攻撃者にとって都合のいい取引が行われること。過半数を一人のマイナー、一つのマイニング企業、一つの集団によって独占されてしまうことによって起きるため、有力なマイニング団体が誕生するたびに、「過半数を超えていないか」「あと何%で51%攻撃が可能になってしまうか」といった動向が注目されることとなる。

しかしながら、攻撃していることが判明した場合、そのコインは「不正操作がおこなわれている」とされ価格は急落するため、誰かに気付かれる前に素早く他のコインと交換しなければならない。

ネットワークの半数以上を独占するにかかるコストと、有名コインのネットワークを奪うことの難易度、といったことから費用対効果があまりにも小さく、単純に利益を得るために行動に移すものは少ないとみられている。そのかわり、資金目当てではなくそのブロックチェーンを「攻撃」することを目的としたものが主流となっているほか、2019年にイーサリアムクラシック(EthereumClassic/ETC)で起きた51%攻撃では奪われた資金がすぐに返還され、同コインの開発社に対する注意喚起を目的としたものだったのではないかとされるものも存在している。ただ、現状この攻撃に対してはPoWというコンセンサスアルゴリズムを採用している以上、存在し続ける脅威であり承認回数を引き上げる以外有効な手段はないとされている。ETHはこのPoWにある問題から、PoSへの移行を行うための開発を進めている。

 

匿名通貨ダッシュ(Dash/DAH)

ダッシュ(Dash)は決済に特化した暗号通貨である。プライベートセンドと独自送金技術であるインスタントセンドにより送金の速さと匿名性の確保を両立させており、Dashの取引処理速度はなんと1.3秒とわずかな時間で完了する非常に優秀な通貨となっている。

インスタントセンドとはネットワークからランダムに承認用の特定代理人を立てて、それに承認作業を一任する(PoSe認証を採用する)ことで高速承認を可能にしている。こうして複数のマスターノードをランダムに指定することで不正行為や障害を防止し、円滑な取引を実現しているのである。

また匿名性に関しても優秀で、コインミキシングと呼ばれる手法を使用している。この手法は通貨を送信する際に一度管理ノードというプールを経由して複数の送信依頼を混ぜてしまうもので、この中間地点を作ることで受信者に直接届くことがなく、また混ぜているために誰が送信者なのか不明瞭になるのだ。こうした仕組みでDashの匿名性は作られている。

通信技術の発展により、様々なものがデジタル化し「だれがどこで何を買ったか」という個人情報まで簡単に企業に把握されてしまう世界になりつつある。もちろん、この個人情報を取得することでより効率的で利便性の高いサービスが誕生するのかもしれないが、個人のプライベートは保護されていない。そうしたなかで、だれもが安心して自分の自由に、だれにみられている恐怖もなく決済を円滑に行えるという通貨になっている。

 

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参考:DASH[Dash 0.14 Upgrade Information]

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