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Tether顧問弁護士、発行量の74%しか裏付けがないことを認める[残りは信用枠で担保?]

記事のポイント

  • Tether顧問弁護士、裏付けがないことを認める
  • 裏付けがあるのは発行量の74
  • 「すべてを準備金で裏付ける必要はない」
  • ステーブルコインに求められる透明性

430日、アメリカドルなどの資産で価値の裏付けがされているというステーブルコイン[Tether(テザー)]を発行するTether社の顧問弁護士は、同コインが発行量の74%しか資産の裏付けがされていないことを供述した。

 

顧問弁護士、Tetherが準備金を保有していないことを供述

Tether社の顧問弁護士Stuart Hoegner氏は宣誓供述書において「Tetherは約21億ドルの現金及び短期証券を保有している」としたが、現時点で発行されているTetherの総額は約28億ドルとなっており、実際に価値の裏付けがなされているのはそのうちの74%に過ぎず、「アメリカドルとの1:1の裏付けを保証」というTetherの証言は虚偽のものであったことが判明した。

これまで、多くの投資家が「本当にTetherはアメリカドルと1:1で価値が保証されているのか」という点について不信感を抱いていた。裏付けがなされているかどうかに関しての証明を行う企業が関連会社であったり、Tetherの売買を担う大手取引所Bitfinexの最高経営責任者が同一人物であったりといったことから、大規模な組織ぐるみでの詐称行為ではないかとされていた。また、準備金に関する透明性・信頼性のある証拠を公表していないという事実がよりこの不信感をあおる状態となっていた。

ステーブルコイン Stablecoinはその名の通り、価格が安定したコインとなっている。法定通貨や資産を担保とし価値を担保しているものや他の暗号通貨と連動しているもの、スマートコントラクトで発行しているものなど様々な種類がある。暗号通貨の銀行口座を介さずに送金ができるメリットや法定通貨や資産と連動させることで暗号通貨と比較して価格が安定しているメリットと、法定通貨と暗号通貨の利点を併せ持ったものとなっている。

 

USDTの裏付け資産

Tether20193月、公式ウェブサイトの利用規約をこっそりと変更しており、「変更していたことが明らかとなった」という報じられ方がなされた。この更新はこれまで「アメリカドルと11で連動する」といったものから「すべてのテザーは準備金に裏付けられている」と変更し、また準備金に関しても「法定通貨や伝統的な資産、関連会社含む第三者のローン債権」が含まれるといった内容が掲載された。

「アメリカドルと11で連動する」から大幅に変更されたこの裏付け資産に関する規約変更は、同コインに対する「裏付け資産は本当に存在するのか」という疑念をより強めることとなった。さらに「法定通貨や伝統的な資産」だけでなく「関連会社含む第三者のローン」が準備金として含まれていることから「投資家を煙に巻こうとしている」という非難の声が上がった。

今回Tether社のStuart Hoegner顧問弁護士によって、コインのすべてが裏付けられているわけではないということが明らかになったが、同社の別の弁護士であるZoe Phillips氏は上記の利用規約から「Tether社がUSDTと1:1のアメリカドルを保有する必要はなく、74%は現金及び現金同等の準備金で担保され、のこりは信用枠で担保される」と主張した。ただ、同社のコインは「すべてのUSDTは準備金で裏付けられている」という規約があるほか、「信用枠」でそれらコインの価格を安定させられるほどの社会的な信頼は得ておらず、その主張には無理があるとみられている。ただ、大手取引所Bitfinexとステーブルコインの中では多くの取引がなされているTetherが与える暗号通貨業界への影響は大きいと予想されており、今後の動向にも注意を払っておく必要がある。

 

まとめ

ステーブルコインの取引高は2018年後半から徐々に上昇傾向にある。近年発行されたものも、Tetherの不透明な裏付け資産への不信感から起こる価格変動が起きないように、外部会計期間を監査に入れたり、規制当局の認可を得てサービスを開始したりという透明性・信頼性を高める動きが見られている。Tetherの問題は暗号通貨市場に大きな影響を与えることが予想されているため、まだ動向を探る必要があるが、こうした問題が明るみになることで、これからの同業界の健全化が進むことにも期待しておきたい。

 

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