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SBI HD、Smart Cash AGへ追加出資[紙幣型のコールドウォレット]

記事のポイント

  • SBIホールディングス、Tangemへ追加出資
  • 紙幣型ハードウォレット開発に取り組むTangem
  • 暗号通貨の物理取引を可能に

423日、暗号通貨ウォレットを開発するTangem(タンゲム)の発表によって、SBIホールディングス株式会社がSmart Cash AG社に対して約17億円の追加出資を行ったことが明らかとなった。SBIは今年1月にも同社に対し出資を行っていた。

 

追加出資が行われたtangem

Tangemは暗号通貨ウォレット開発企業であるSmart Cash AG社のブロックチェーン技術事業である。SBIホールディングスは同事業に対して20191月にも出資を行っており、今回の出資は追加出資となる。Smart Cash AG社へはじめて出資を行った際にSBIは「デジタルアセットの物理的な保管等の用途で使用が想定されており、こうしたウォレットの特徴が、SBIグループが推進するデジタルアセットの実需創出に向けた取り組みを加速しうる」と評価していた。

このブロックチェーン事業tangemでは、紙幣型の暗号通貨ウォレット開発に取り組んでおり、昨年には試験的に同ウォレットの販売が開始され、今年1月にはマーシャル諸島共和国と独自の暗号通貨を[紙幣]として利用できるように関係を築いていると報じられている。

 

紙幣型ウォレット

同ウォレットは近年開発が進められているカード型ウォレットをさらに薄くしたものであり、コールドウォレットとして資産を安全に保管する機能を持ちながら、現金のように手渡しで利用することが可能で、匿名取引が可能となる。この製品のチップ内に暗号通貨ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価値が埋め込まれており、0.01BTCもしくは0.05BTCでの利用が可能となっている。

暗号通貨の強みである取引の透明性・履歴追跡などはなくなるものの、暗号通貨を「ブロックチェーンに記録せず」取引できるというのが最大の特徴となっている。法定通貨への信頼が著しく下落している一方で、暗号通貨の利用が禁じられている国では、証拠を残さず暗号通貨で取引が行えるようになっており、物理取引である不便さはあるもののこれまでの紙幣と同じように暗号通貨を利用できるという強みが存在する。もちろん、ブロックチェーン上での取引ではないため取引手数料はかからず、これまでの現金同様の管理が可能になるため暗号通貨の保有でリスクとして存在しているハッキングにおびえる必要もない。

 

  • ブロックチェーン技術 取引履歴を暗号技術によって過去から一本の鎖のようにつなげ、取引履歴・情報を正確に維持しようとする技術であり、P2Pネットワークを利用することで中央管理者を必要とせずにシステムを維持することが可能なものとなっている。分散され、中央管理者がいないため、データの改ざん・破壊に強いという特徴のほか、サーバーのダウンや中央管理者による不正にも強いものとなっている。ただ、同技術にはもちろん専門的な知識が必要であり、開発や運用のハードルも高いため実用化に向けては、法整備はもちろん技術者の育成などが必要となっている。
  • ウォレット 暗号通貨の秘密鍵を管理するもの。秘密鍵は暗号通貨の所有権を示すものであり、「このコインは私のものです」と証明するものである。そのためウォレットのハッキングで秘密鍵が盗まれた場合、「所有権」を盗まれたのと同じことであり、暗号通貨が盗まれてしまうという事態につながる。ウォレットではそうした重要な暗号通貨の秘密鍵を保管するものであり、これの安全性・利便性を向上させるために世界的に研究開発が進められている。ネットにつながっているホットウォレットと、ネットから切り離されているコールドウォレットが存在する。

 

SBIの動き

2019年に入ってから、仮想通貨交換業者としての登録を目指すFXcoin株式会社の第三者割当増資を行い、Ripple社の送金ソリューション[xCurrent]を活用した送金アプリ[MoneyTap]を提供する子会社マネータップ株式会社を設立。さらには、暗号通貨のマイニングチップの製造・マイニングシステムの開発を行うためのSBI Mining Chip株式会社を設立したほかに、ブロックチェーンスタートアップUtopへの出資も行っているSBI。そのなかでも同社は傘下で運営している取引所SBI VCのセキュリティ強化・利便性向上のためにホットウォレットやコールドウォレットの開発企業への出資を積極的に進めている。

 

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