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金融庁、疑わしい取引の参考事例公表[FATF]

記事のポイント

  • 金融庁、疑わしい取引の参考事例公表
  • 仮想通貨交換業での事例

41日、金融庁は預金取り扱い金融機関・保険会社・金融商品取引業者・仮想通貨交換業者での疑わしい取引の参考事例を公表した。今年は金融活動作業部会による対日審査が予定されており、これは今後日本での国際取引に大きな影響を与える可能性があることから、こうした「疑わしい取引」への監視強化・体制整備は重要とみられている。

 

疑わしい取引の参考事例

これは犯罪収益移転防止法に定められた疑わしい取引に関する届け出制度で、各金融機関が提出したものに基づいた参考事例であり、疑わしい取引に該当する可能性のある取引として特に注意を払うべき取引の類型を例示したものである。そのため実際に取引が疑わしいものかどうかを判断する際には、金融機関等において、顧客の属性、取引時の状況その他保有している当該取引に係る具体的な情報を最新の内容に保ちながら総合的に勘案して判断する必要があり、これらはあくまで参考事例に過ぎない。つまり、これは「疑わしい取引」に関する監視において注意すべき点を強調したものとなっている。各金融機関がより効率的に監視・対応できるようにしている。

この届出制度は、犯罪収益移転防止法に定められており、事業者がそれぞれの所管行政庁に届け出た情報は、国家公安委員会が集約して整理・分析を行った後、都道府県警察、検察庁をはじめとする捜査機関等に提供され、各捜査機関等において、マネー・ロンダリング事犯の捜査等に活用されている。金融機関やクレジットカード会社などに義務付けているもので、仮想通貨交換業者は登録制度が導入された2017年から義務付けられた。

  • 資金洗浄 マネー・ロンダリング(Money Laundering) 犯罪によって得た収益を、その出所や真の所有者が分からないようにして、捜査機関による収益の発見や検挙を逃れようとする行為。資金洗浄を放置すると、犯罪による収益が、将来の犯罪活動や犯罪組織の維持・強化に使用され、組織的な犯罪及びテロリズムを助長するとともに、経済の健全な成長・発展へ重大な悪影響を与えるとされており、世界全体で防止対策が講じられている。

 

仮想通貨交換業者

以下のものが仮想通貨交換業者での疑わしい取引の参考事例となっている。

  • 現金の使用形態に着目した事例
  • 秦の口座保有者を隠匿し得ている可能背に着目した事例
  • 口座の利用形態に着目した事例
  • 取引の携帯に着目した事例
  • 外国との取引に着目した事例
  • その他の事例

仮想通貨交換業者による「疑わしい取引の届出」は、義務付けられた2017年は669件に対し、2018年は7096件と急増している。この件数の増加を見て、不安に感じる方も多いが、警察庁は「疑わしい取引」そのものが増えたのではなく交換業者のコンプライアンス意識が高まったため監視強化が行われ、件数が増えたのではないかとみている。実際2017年には登録制度が設けられたばかりであり、まだ体制整備どころか体制も存在していなかった。だが、2018年には大手金融機関を含めた資本参入、自主規制や法規制整備が進められ、これらの動きによって前年よりも大幅にコンプライアンス意識は向上したとみられる。

 

対日審査控え

今年は金融活動作業部会による対日審査が予定されている。これは金融機関全体の資金洗浄・テロ資金供与対策などの状態を審査するものであり、この審査結果によっては「日本との取引は犯罪利用される可能性が高い」「リスクが高い」と判断され、国際取引に影響を及ぼす可能性がある。今回の審査では新たに審査項目として「仮想通貨交換業者」も加えられており、この審査によっては国内の暗号通貨取引にも大きな影響が出るとみられている。

今回金融庁によって公表された「疑わしい取引」への監視強化を図りつつ金融機関の体制強化が求められている。

  • 金融活動作業部会 Financial Adtion Task Force(FATF) 麻薬・賄賂・脱税に係る資金洗浄やテロ資金供与への国際的な対策を協議する国際的な政府機関である。G7を含む35か国と2つの地域機関(欧州委員会・湾外協力会議)が加盟している。

 

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参考:金融庁[疑わしい取引の参考事例]

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