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暗号通貨流失事件[法規制整備だけでなく捜査の協力体制構築も]

記事のポイント

  • 暗号通貨流失事件で初の摘発
  • 「犯行声明」も手掛かりの一つ
  • プログラムが不完全であったことが犯人特定の手がかりへ
  • 国際的に協力して捜査を行える体制整備が急務

314日、警視庁サイバー犯罪対策課は、宇都宮市の少年(18)を電子計算機使用詐欺などの疑いで書類送検した。少年は、暗号通貨ウォレットサービスを提供する[Monappy]を不正にだまし取った疑いがある。今回警視庁は、暗号通貨の不正流失事件の犯人を特定し摘発したが、この暗号通貨流失事件で摘発を行ったのは全国初となる。

 

初となる暗号通貨流失事件の摘発

20191月、インターネットの掲示板上に「私はモナッピーの攻撃者だ」と英字で犯行声明が書き込まれた。

Monappy(モナッピー)とは暗号通貨モナコイン(Monacoin/MONA)を保管するウォレットサービスのことであり、20188月同サービスはとある攻撃者によって、送金システムを誤作動させられ、93028.7316MONAを不正に引きだされる被害に合っていた。犯行では、サイトに接続する際には身元を隠す「Tor(トーア)」など複数の匿名化ツールを使用し、受け取ったコインの送り先をたどられないよう、複数の口座のコインを混ぜ合わせて別々に送金する「ミキシング」プログラムも自作し、姿をくらませていた。

ただ、少年が自作したミキシングプログラムは不完全であり、数多くに分散させながらも捜査員らの捜査で、最終的に1つの口座に集約されたコインが海外の交換会社に持ち込まれていたことが突き止められた。さらに、モナッピー運営会社の接続履歴から匿名化ツールが無効な状態で接続した記録も発見。口座の情報などと照合して少年を特定し、掲示板の書き込みから少年は犯行を認めた。今回は少年が残した痕跡から検挙に至ったが、より高度な技術を身に着けている技術者が行った犯行では、摘発するのは困難になる。捜査員のより専門化や特殊部隊の強化などのほか、国の垣根なく行われるサイバー犯罪に対応できるよう国際的な協力体制を構築することが必要だとされている。

 

サイバー攻撃の脅威

国際的な制裁を受けており、外貨調達が難しくなっている北朝鮮は、密輸などではなくサイバー攻撃での資金調達に重きを置き始めており、実際に暗号資産取引所や中央銀行、世界の金融機関にサイバー攻撃を仕掛けることで巨額の資金を不正に獲得することに成功しており、制裁は予想以上に効果を発揮していない。またインターネットの普及により、サイバー攻撃の範囲は広がり各国だけでの対応で対処することは難しくなってきている。

北朝鮮は現在、2006年,2009年及び2012年の弾道ミサイル発射並びに,2006年,2009年及び2013年の核実験を受けて,国連安全保障理事会決議第1695号,第1718号,第1874号,第2087号及び第2094号が採択され,制裁が課せられている。また北朝鮮当局による挑発的な行動等への対応として、偵察総局等の3団体及び10個人が制裁対象に指定している。

 

まとめ

暗号通貨流失事件で初となる摘発が行われ、国内でもサイバー犯罪に対する対処ができるという考えの方も見られる一方で、巨額資産の流失事件ではまだ犯人の特定もできていないと不安を募らせる方もいる。ただ、これらサイバー犯罪に関しては国際的な協力が必要なことは確かであり、暗号資産に関する世界基準の規制が構築されるとともに、国際的なサイバー犯罪に関する取り締まりの協力体制構築は不可欠だとみられる。

 

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