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IMF,マルタに資金洗浄・テロ資金供与対応強化を要求

記事のポイント

  • IMF,マルタに対応強化を要求
  • 資金洗浄・テロ資金供与対策に課題
  • 暗号通貨に対する法規制

国際通貨基金(IMF)はマルタの金融サービス局(MFSA)に対し、早急に資金洗浄・テロ資金供与対策の強化を行うように勧告した。これは地元メディアTimes of Maltaによって報じられた。

 

マルタへの警告

マルタ共和国は暗号通貨・ブロックチェーンに対して有効的な規制環境を整えていることから、暗号通貨業界では有名だ。同国ではブロックチェーン・暗号通貨事業を行うのに当局の認可を得る必要があり、友好的なだけでなく企業が活動を行うに適した場所となっている。

だが、記事によると実態不明な企業やマルタ非居住企業などが存在しており、マルタという国が資金洗浄やテロ資金供与に利用される可能性があるとIMFに指摘されたようだ。これは今年1月に「IMFは暗号通貨がマルタの金融システムに重大なリスクを生み出す可能性があることに危機感を抱いている」という内容で、地元メディアによって報じられた内容と同じ内容となる。監督と執行システムにおいて抜け道をふさぐように対策を行わなければ、マルタの金融システムが不正利用される可能性があるため、IMFは早急に対応するよう提言した。

マルタは欧州連合(EU)に加盟しているが、このEUでは資金洗浄・テロ資金供与対策に力を入れている。実際にこれらを防ぐために、電子マネーやクレジットの利用などに関して細やかな規制を整備しているのである。だが、マルタで資金洗浄・テロ資金供与が行えるようになれば、同国を抜け穴としてEU全体での資金洗浄・テロ資金供与が可能になってしまう可能性があり、EU全体に大きな悪影響を及ぼす可能性があるのだ。

 

  • 資金洗浄  マネー・ロンダリング(Money Launderingとは犯罪によって得た収益を、その出所や真の所有者が分からないようにして、捜査機関による収益の発見や検挙を逃れようとする行為。資金洗浄を放置すると、犯罪による収益が、将来の犯罪活動や犯罪組織の維持・強化に使用され、組織的な犯罪及びテロリズムを助長するとともに、経済の健全な成長・発展へ重大な悪影響を与えるとされており、世界全体で防止対策が講じられている。
  • 国際通貨基金  International Monetary Fund(IMF)は、1944年の連合国国際通貨金融界で創設が決定され、1947年に業務を開始した国際機関である。国際通貨及び金融システムに関する諸問題をIMF総務会に報告・勧告することを役割としており、加盟国の為替政策の監視や加盟国に対する融資を行うことで国際貿易の促進や加盟国の国民所得の増大、為替安定などを図っている。年に1回秋頃に世界銀行と合同で年次総会を開催している。

 

 

暗号通貨友好国に対する警告

IMFは今回暗号通貨友好国として有名なマルタへ体制強化の提言を行ったが、同機関は他にも独自暗号通貨発行を計画していたマーシャル諸島共和国に対し、資金洗浄・テロ資金供与対策を明確にするまで発行は延期するべきだという内容の警告を行っている。

だが、これらの警告は暗号通貨そのものを否定するものではなく「資金洗浄・テロ資金供与対策の強化・明確化」を求めるものであり、同機関が暗号通貨やブロックチェーン技術そのものに対して否定的・懐疑的だというわけではない。実際にIMFの専務理事は世界全体でデジタル化に動いている状況から「暗号通貨は既存の金融インフラに何らかの影響を及ぼす可能性がある」「中央銀行は現実的脅威と杞憂を区別し、公平な視点を持って暗号通貨の対応を行うべき」といった発言を行っている。

 

暗号通貨への規制

222日には、資金洗浄対策を行っている金融行動特別委員会(FATF)が、暗号通貨に関する資金洗浄対策のガイドライン草案を発表しており、世界は暗号通貨の健全化への準備を進めている。

  • 金融活動作業部会 Financial Adtion Task Force(FATF) 麻薬・賄賂・脱税に係る資金洗浄やテロ資金供与への国際的な対策を協議する国際的な政府機関である。G7を含む35か国と2つの地域機関(欧州委員会・湾外協力会議)が加盟している。

 

まとめ

世界で初めて登録制度導入を行ったことで業者が集まり、取引高が急増したことで、悪意あるものに目を付けられハッキング事件が相次ぎ、悪いものとして扱われるようになってしまった日本ように、マルタでもそうしたことが起こらないとは限らない。暗号通貨大国であるマルタがそうあり続けるためにも適正な対応の強化は必要だ。

 

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参考:Times of Malta[IMF calls for ‘urgent action’ on Malta’s bank supervision]

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