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国内取引所でパスワード管理態勢点検[カナダ取引所の事件受け]

記事のポイント

  • 取引所QuadrigaCXの管理態勢
  • JVCEAでパスワード管理態勢の点検

創設者の死により、コールドウォレットへのアクセスができず、顧客資産およそ160億円相当が凍結されている事態を受け、国内仮想通貨交換業者で管理体制の点検が行われた。日経新聞が210日報じた。暗号通貨がいくら利便性の高いものであろうと、安全に管理することに高いハードルが課せられているようでは普及は加速しないだろう。法規制や税制の改善・整備ももちろん必要だが、だれでも簡単に安全に管理できるようになることが必要だとみられる。

 

国内取引所パスワード管理態勢点検

創設者の死により、コールドウォレットへのアクセスができず、顧客資産およそ160億円相当が凍結されている事態を受け、28日、金融庁から認定を受けた自主規制団体である日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)は、同団体に加盟する仮想通貨交換業者に対し、パスワードの管理態勢の点検を求めた。国内取引所では2018年に頻発したハッキング事件を受けて、マルチシグの導入や管理人数の増加などでパスワード管理体制を強化している。

  • マルチシグ 秘密鍵を複数に分割して管理する方法のこと。通常、秘密鍵は1つであり、その鍵を失うということは資産の所有者であることを証明できない。つまり資産を自由に動かすことができなくなることを意味する。しかしマルチシグでは複数に鍵を分割するため、セキュリティ性の向上とともに鍵の紛失に対する保険のように利用することができる。例えば鍵を3つに分けた場合は、1つを失っても過半数となる残り2つの鍵で資産を動かすことが可能になる。ただ、過半数となる2つの鍵を失った場合は、資産を動かすことはできなくなる。

 

取引所での暗号通貨管理

暗号通貨の管理にはネットにつながっているホットウォレットでの管理とネットから切り離されたコールドウォレットでの管理の2種類が存在している。コールドウォレットはネットにつながっていないためにハッキングなどの攻撃から暗号通貨を安全に管理できるものである一方で、ネットから切り離されているために、資産を移動させることはできない。そのため、取引所では顧客からの引き出し要請や取引要請に備えて一部の仮想通貨はホットウォレット。大部分の資産は安全のためにコールドウォレットで管理しておくというのが一般的な管理方法となっている。

 

QuadrigaCXの管理態勢

顧客資産へのアクセスが不可能となったカナダの取引所QuadrigaCXでは、コールドウォレットにアクセスするに必要な「鍵」パスワードを創業者ただ一人で管理していたために、創業者の死によって顧客資産は誰もアクセスできないものとなってしまった。ただ、鍵をただ一人で管理するという行為は非常に危険を伴う行為であり、現実的ではないことから「アクセス不可能を装った」詐欺ではないかという指摘もみられている。

同取引所は25日に、債権者保護の対象となり、37日までは取引所に資産を預けている顧客などからの訴訟から守られる状況となっている。

 

まとめ

暗号通貨の管理には知識が必要となっており、自身で管理するのにも相当高いハードルが科せられる。自身で鍵をなくしてしまう可能性もある以上、多少不安であっても取引所に預けていた方がいいかもしれないと自身の保有資産量に応じて対策を取るのが必要だ。しかし、安全に管理しようとするのに高いハードルが課せられてしまうのは、暗号通貨の普及を押しとどめる要因となるだろう。誰でも直感的に簡単に暗号通貨を管理・利用できるようなウォレットサービスが誕生することが求められている。

 

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