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IBMと医療業界のブロックチェーンへの取り組み

記事のポイント

  • IBMと大手医療保険会社ら提携
  • 医療保険業界に合わせたブロックチェーン・ネットワークの構築
  • 死因の第3位に挙げられる医療ミス

医療保険サービスなどを提供しているアメリカ大手企業Aetna含めた4社が、医療業界のためのブロックチェーン・ネットワーク構築のためにIBMと提携したことが124日発表された。IBMは他にも疾病予防センターであるCDCとパートナーシップを組み、技術の共同研究に取り組んだり、AIとブロックチェーンを連携させ医療補助を行うSkychainの開発に取り組んだりしている。

 

医療情報の共有

医療保険サービスなどを提供しているアメリカ大手企業Aetna含めた4社が、医療業界のためのブロックチェーン・ネットワーク構築のためにIBMと提携したことが124日発表された。

これまでにも医療業界でのブロックチェーン・AIといった最先端技術を活用するという取り組みは行われてきた。医療ミスは死因の第3位として挙げられるほどのものであり、この状況改善措置を取るのは早急の義務となっている。今回の提携では医療業界がこれまでに抱えてきた情報の管理・共有といった問題を改善するためのものであり、ブロックチェーンで保険金の請求・支払い履歴や個人情報といったものを管理する体制を整える。診察を行った病院だけでの情報だけでなく、これまでの服薬履歴や治療履歴をどの診療機関でも共有することが可能になれば、治療・検査の重複を避けることが出来、体への負担を最大限に抑えながらより効果的な治療を進めることができると期待される。

  • ブロックチェーン技術 取引履歴を暗号技術によって過去から一本の鎖のようにつなげ、取引履歴・情報を正確に維持しようとする技術であり、P2Pネットワークを利用することで中央管理者を必要とせずにシステムを維持することが可能なものとなっている。データの改ざん・破壊に強いという特徴を持つ。

 

業界全体での取り組み

こうした医療業界でのブロックチェーンの取り組みは盛んである。アメリカでは大手医療企業らが情報の機密性・安全性・コスト削減のためにブロックチェーン技術での情報共有・管理を試験的に開始することを発表していた。また、中国の保険企業は保険金サービスミスをなくすために顧客情報を病院と共有できるように情報共有協定を結んでいるとされている。さらに、国連薬物犯罪事務所(UNODC)は東アフリカの医療サービスを発展させるために、ブロックチェーン技術を活用した遠隔医療や遠隔心理療法を提供しているDoc.comとの提携を発表、と医療業界でのブロックチェーンへの取り組みは世界的に行われている。

日本でもブロックチェーンを活用したシステムで処方箋を作成・管理する電子処方箋サービスが株式会社メドレーによって提供されている。ただ日本の医療では診察記録や処方箋の電子化は進んでおらず、ブロックチェーンの活用検討を行う段階にないようである。

 

まとめ

医療業界での情報共有は命に係る重要なものであるのと同時に、重要な個人情報であるため、その共有はさまざまなリスクから実現するのは困難だった。だが、ブロックチェーン技術を活用することで、より信頼性の高い情報を完全に、安全性高く管理しながら共有できると開発が盛んに行われているのである。

 


参考:IBM[Aetna, Anthem, Health Care Service Corporation, PNC Bank and IBM announce collaboration to establish blockchain-based ecosystem for the healthcare industry]

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