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SBI、セキュリティ・ウォレットに対する取り組み[新規参入の背中を押す]

記事のポイント

  • SBIクリプトインベストメント株式会社、ウォレット開発に出資
  • スイスの人気モバイルウォレットBRD
  • オンラインウォレットの共同開発も行っているSBI

SBIホールディングス株式会社の100%子会社であるSBIクリプトインベストメント株式会社は、115日ホットウォレットアプリの開発を手掛けるるBreadwinner AG(BRD)へ出資を行ったことを発表した。コールドウォレットだけでなく、ホットウォレットの開発も進めていくSBIの動きには注目が集まっている。

 

分散型ウォレット

115日、SBIクリプトインベストメント株式会社は、モバイル向け暗号通貨ウォレットサービスの開発を手掛けるBreadwinner AG(BRD)へ出資を行ったことを発表した。同社はスイスの人気ウォレット開発企業である。

BRD社はApp StoreGoogle Playを通じて170カ国・180万ユーザーへ暗号通貨向けウォレットアプリ「BRD」を提供している。シンプルで使いやすいUI/UXによって暗号通貨と既存の金融サービスをつなげることで、暗号通貨の実需創出を推進している。BRDウォレットではビットコイン(Bitcoin/BTC)のほかイーサリアム(Ethereum/ETH)、イーサリアム系のERC-20と幅広いコインに対応しているウォレットであり、さらにその資産がブロックチェーン上で直接管理され、分権化に特化しているため非常に人気の高いウォレットとなっている。チェーンで直接管理され、従来のような中央集権型の管理システムを採用していないため、BRD社が資産を直接管理しているわけではなく、ハッキング被害に合っても顧客資産を安全に保護することが可能となっている。そのセキュリティ性の高さ、分散型の実現という点から多くの支持を集めているウォレットサービスとなっている。

  • SBIクリプトインベストメント株式会社 SBIホールディングス株式会社の100%子会社で、デジタルアセット関連ベンチャー企業などへの投資を行う企業である。SBIグループではデジタルアセットを基盤とする生態系の構築に向けて、デジタルアセット関連ベンチャー企業への出資・提携を拡大しており、同社はSBIグループ内での既存のデジタルアセット関連各社とのシナジー追及を行うに中心的な役割を果たしている。

 

顧客資産の管理の重要性

以前から取引所の顧客資産の保護体制の重要性やハッキングリスクなどは指摘されており、各取引所でウォレットの開発や体制強化に動いてきた。201812月には、仮想通貨交換業等に関する検討会で「顧客への弁済原資の確保」を義務付ける案などが公表されたことから、各社・自主規制だけでなく、法律として「資産管理」の態勢強化が求められている。

特にSBIHDでは取引所SBI VCを含めた暗号通貨を基盤とする新たな金融生態系構築の中で、セキュリティ性は必要不可欠な存在として提携や出資といった取り組みを積極的に行っており、ウォレットに関する開発なども積極的に行っていた。実際に201810月には同年3月より出資関係にあった、デンマークのキーマネジメントサービス企業Sepior ApSと共同で、オンラインウォレットの開発を進めていく方針を明らかとしている。この開発では複数の関係者が関わる取引署名をより迅速に行うことにより、秘密鍵を常に所有する必要がなくなり、サイバー攻撃による秘密鍵盗難を実質的に不可能にするという新たなセキュリティ技術を構築しようとしていた。このウォレットはSBI VCの顧客向けのウォレットとして開発が進められている。

 

ホットウォレット・コールドウォレット

一般的に、暗号通貨は、インターネットから完全に切り離した状態で保管・管理を行うコールドウォレットでの管理が推奨される。ネットから切り離されているため、ハッキングなどから資産を守ることができ、資産を管理するには最適だとされるためだ。しかし、ネットから切り離されているため、送金や取引といった行為を頻繁に行う際には不便なものとなっている。ただ、ネットに常時接続されているホットウォレットでは、取引の際の利便性が高いものの、常に攻撃リスクにさらされるという欠点が存在する。そのため、現状では動かす予定のない貯金用のトークンはコールドウォレットで、とそれぞれの用途に応じてウォレットは使い分けることが望ましいとされている。しかし、ウォレットを利用するにも知識が必要であり、ハードルは高いものとなっている。

そうした「資産管理」におけるハードルの高さを考えれば、このホットウォレットでも安全に管理できるようにする取り組みやセキュリティに関するSBIの動きは、暗号通貨に関心を抱いている人を市場に参入させる重要なポイントである。

 

SBI の構築するデジタル資産を中心とした金融生態系

20181221日には、暗号通貨の入金サービスを開始し、国内で初めて取引所が利用者向けにハードウォレットで送付サービスを開始する予定を発表するなど、SBIでは特色のある動きがなされている。取り扱い通貨は国内取引所としても少ないものの、コールドウォレットだけでなく、ホットウォレットの開発やセキュリティシステムの開発、決済システムの開発などウォレット・セキュリティといったものに対する取り組みが積極的であり、信頼のおける取引所として注目が集まっている。

取引の利便性においてはまだ不便なこともあるが、「安全」に重きを置くのであれば信頼性の高い取引所ではないだろうか。こうしてセキュリティやウォレットに注力しているSBI VCで、これらの基盤が整ったとき、どのようなサービスが提供されるのだろうか。

 


参考:SBIクリプトインベストメント株式会社[仮想通貨のモバイルウォレットサービスの開発を手掛けるスイスのBreadwinner AGBRD)への出資に関するお知らせ]

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