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BTCのハッシュレート分散化[Bitmain事業縮小]

記事のポイント
  • ビットコインのハッシュレート、Bitmainシェアの低下
  • Bitmain,マイニング事業縮小へ
  • イスラエルに続きオランダオフィスも閉鎖
  • 大手企業GigaWatt,業務完全停止

世界的大手企業であるBitmainが事業縮小に動いたことで、同社が独占していたビットコインのハッシュレートは中小規模のマイナーが占める割合が増えてきている。このまま分散化が進むことを願いたいが、市場や企業の状況から生まれた今回のような偶然の分散化は長くは続かないのではないかと予想される。

 

BTCの分散化

世界大手のマイニング企業であるBitmainのハッシュレートシェアが低下し、中小規模のマイナーがシェアを伸ばしてきたことにより、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のネットワークは以前よりも分散化している。

Bitmain2018年初頭にビットコインのハッシュパワーの53%を独占していた。また20186月には42%を独占と、シェアを下げながらも、同社は圧倒的な影響力を持った状態にあった。同社はBTC.comAntpoolという2つのマイニングプールを所有しており、この2つの合計で53%を独占していたということになる。いくら異なるプールであろうと、それらを支配するのはBitmainであり、理論的にBTCネットワークをBitmainの思うように操作できた状況であった。そう考えるとこうして同社のシェアが落ち、他のマイナーが復活している状況はBTCの安全性のためにも喜ばしいものだと考えられる。こうしたシェアの分散化は多くの企業がマイニング事業から撤退したことも関係があるとみられる。実際に国内ではDMMがマイニング事業から撤退し、大手マイニング企業であるGigaWattも2018年11月に破産し、業務を完全に停止している。ただ、今後Bitmainがまた勢力を取り戻す、もしくは他の企業が勢力を増すような事態になれば、今までと同じように潜在的な51%攻撃のリスクは高まることになると予想される。

 

Bitmain、事業縮小へ

20181210日にイスラエル支部であるイスラエル開発センターを閉鎖することを発表したBitmainだが、同社はマイニング事業縮小に動いている。実際に110日にはアメリカのテキサス州で所有していたマイニング施設の操業を一時的に停止、主にマイニングプールBTC.comの運営開発を行っていたオランダのオフィスを閉鎖、と世界的に事業の縮小に動いている。

この暗号通貨市場の影響によるマイニング事業の縮小だけでなく、予定していた香港での新規株式公開計画も、その事業の不安定さ、先行きの不透明さから取引所側は乗り気ではなく、計画は難航している状況にある。同社の事業はマイニングだけでなく、マイニングを行うASICの開発・販売もあることから、マイニングの需要が損なわれなければある程度の存続は可能とみられている。

  • ASIC(ApplicationSpecific Integrated Circuit) 特定用途向けに開発された集積回路のことを指す。今回の場合はマイニングに特化した高性能チップのことを指し、GPUCPUでマイニングを行うよりも低コストで効率的にマイニングが行えるものとなっている。ただ、このASICBitmainが市場を独占している状態であり、ASICを利用することはBitmainの影響を大きく受けることになることを意味するため、ASIC抵抗のハードフォークが行われることもある。

 

まとめ

先日イーサリアムクラシック(EthereumClassic/ETC)51%攻撃が起きたことから、51%攻撃の脅威に対する警戒心が高まっている中で、こうしたBTCの分散化が進むのは安全性のためにも重要なことだとみられる。しかし、何かのシステムによって分散化が進んだのではなく、企業や市場の状況から偶然生まれた分散化は長くは続かないだろう。この状況の中でどういった仕組みを取り入れれば分散化が進められるか考えることが必要とみられる。

 


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