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中国独自のチェーン・コインの誕生促進か[新たな規制]

記事のポイント

  • 中国政府、ブロックチェーン監視規制法案
  • 中国独自のプラットフォーム
  • 規制も一時的なものか

ネット管理規制強化に動いている中国政府は同様にブロックチェーン事業の規制にも動き始めた。これにより、「中国政府の意向に沿う中国産ブロックチェーン事業」の成長が著しくなると予想される。

 

中国新たな規制

中国政府、国家インターネット情報弁公室(Cyberspace Administration of China/CAC)は新たにブロックチェーン情報サービスを対象とした法律が成立したことを公表した。この法律は中国国内でブロックチェーン事業を行っている企業に対して匿名性を排除するものとなっている。施工予定日は、215日であり、内容は以下の通りである。

  • 対象:ブロックチェーン技術を利用し情報・技術を国民に提供するサイト・アプリ
  • 義務CACに対し事業者名・ドメイン・サーバーアドレスの登録
  •    当局が保存データにアクセスすることを許可すること
  •    情報を検閲する義務を負う

この法規制を見て「中国の暗号通貨・ブロックチェーン産業は終わった」と考える方もいるかもしれない。だが、この動きは何もブロックチェーン・暗号通貨に限った話ではない。同国は国民の通信を監視し、政府批判や政府に不利益になる可能性のある情報を流す可能性を抑えるため、GoogleTwitterといった様々な情報が流れる世界的なSNSは規制されている状況にある。

またCAC201822日にSNSを運営する企業に対し管理規制を発表し、投稿者の本人確認(KYC)を義務付け、デマや国家の安全を脅かす情報を削除・当局に報告することなどを求める体制となっている。このKYCでは実名・身分証番号・携帯番号の確認も求める厳格なものとなっており、これを怠った企業は法律に基づき処分されることとなっている。

こうしたネット管理強化に動いている中国の状況から、今回のブロックチェーン事業に関する規制も、特別同分野を敵視したものではなく「政府の管理下にない」という状況を改善するために行われたものとみられている。実際に同国では研究・開発特区が設けられているほか、同分野に対する政府の巨額の投資も行われていることから、政府は同分野を禁止したいのではなく政府監視のもと同分野を成長させていきたいのだろうとみられる。

  • ブロックチェーン技術 取引履歴を暗号技術によって過去から一本の鎖のようにつなげ、取引履歴・情報を正確に維持しようとする技術であり、P2Pネットワークを利用することで中央管理者を必要とせずにシステムを維持することが可能なものとなっている。データの改ざん・破壊に強いという特徴を持つ。

 

規制の恩恵による国内産業

上記のような強力なネット規制、海外企業を締め出すことで、国内の産業が育つ環境が作られているという利点も存在している。実際に、中国版Twitterであるウェイボ(微博)や中国版LINEであるテンセント(騰訊控股)やウィーチャット(微信)などが存在している。つまりこの規制は中国のブロックチェーン企業が大きく成長することに貢献するものとなっているのである。この規制からネット参加者はもちろん、取引情報も政府に共有する中国政府のためのブロックチェーン・暗号通貨が流通するようになるのではないかとみられる。

中国が暗号通貨そのものを禁止せずとも、流通に関して厳しく対応しているのは、外国への資産流質を恐れてのものである。そのため暗号通貨だけでなく、同国では外貨との交換も制限が行われている。またネット規制のように政府の監視下に置かれていない状況である、政府がコントロールできない状態であることを危険視しているためとみられている。

つまり、「政府の管理下になく、政府がコントロールできない」ことから規制を行っているのであり、政府管理下で政府のコントロールが効くものであれば、いまの同国SNS企業のように利用・流通が許可されるとみられるのである。

 

まとめ

今回のこの規制、動きに対して批判的・否定的な意見も多くみられるだろうが、それと同様に同国独自この分野がどのように成長していくのかは非常に注目が集まっている。人々が匿名性を求めプライバシー保護を求める一方で、国家が安全保障のためにプライバシーを蔑ろにしようとするといった動きは何も中国に限った話ではない。そうしたことからこの中国の動きは、これから国家がこの匿名性の高い技術に対してどのように対処していくのかを予想するに重要なものだと考えられる。【ブロックチェーン技術が脅威となりえる理由】

 


参考:CAC区块链信息服务管理规定」

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