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サウジ、貿易にブロックチェーン[中東での動き活発]

記事のポイント

  • サウジアラビア、貿易にブロックチェーン技術試験導入
  • 開発はIBMと海運大手のMaerskが担当
  • 中東での動き、Rippleのインフラ

2018年後半から、国を挙げての暗号通貨やブロックチェーンへの取り組みが活発化している中東地域だが、今回はサウジアラビアが貿易の物流管理にブロックチェーン技術を試験的に用いることが発表された。

 

サウジ、貿易にブロックチェーン

20181226日、サウジアラビアの税関はIBMMaerskが開発したブロックチェーンを基盤とした貿易プラットフォームと、今現在同国が利用している貿易プラットフォームを試験的に統合することを発表した。

世界的なテクノロジー企業であるIBMと海運大手のMaerskが開発したTradeLensというプラットフォームでは、ブロックチェーン技術が基盤となっており、取引の動きをブロックチェーンで管理するようになっている。同技術を用いたプラットフォームを現在利用しているプラットフォームFASAHと統合することで、より透明性・安全性を向上させることを目的としている。

2018年後半からブロックチェーン技術への取り組みに関する情報が増加している中東地域で、今回のサウジアラビアの取り組みはどのような影響を及ぼすかに関心が高まる。同国は同じく暗号通貨やブロックチェーンに積極的な取り組みを見せているアラブ首長国連邦(UAE)と共同で、国際取引が可能な暗号通貨の発行を行う計画があると報じられている。また同国内の金融インフラ向上のために同国通貨庁は、国際的なブロックチェーン企業であるRipple社とも協力関係にあり、と、物・金の動きを活発化させるための基盤づくりに注力しているようである。

  • ブロックチェーン技術 取引履歴を暗号技術によって過去から一本の鎖のようにつなげ、取引履歴・情報を正確に維持しようとする技術であり、P2Pネットワークを利用することで中央管理者を必要とせずにシステムを維持することが可能なものとなっている。データの改ざん・破壊に強いという特徴を持つ。
  • 税関 関税及び内国消費税等の徴収や輸出入貨物の通関、密輸の取り締まりと国際的な物流、貿易の管理を主な業務としている国の行政機関である。世界182ヵ国・地域からなる国際機関として世界税関機構(World Customs Organization/WCO)がある。日本では物と人では管轄が異なるが、アメリカのように物流だけでなく、出入国管理や国境警備を兼ねる国もある。
  • 世界税関機構 World Customs Oganization(WCO)は各国の税関制度の調和・統一及び国際協力の推進により、国際貿易の発展に貢献することを目的として、1952 年に設立された国際機関である。関税分類や税関手続に関する諸条約の作成・見直しや国際貿易の安全確保及び円滑化等に関するガイドライン等を作成・推進、WTO協定の統一的解釈及び適用のため、技術的検討を行うこと、取引の監視・取締りの国際協力、関税技術協力の推進を行うこと、などを主な業務としている。182カ国が加盟。

 

物流でのブロックチェーンの活躍

暗号通貨や銀行といった分野での活躍が多く報じられるブロックチェーン技術だが、物流・貿易分野においてもその技術の有用性・可能性については高く評価されており、研究開発が進められている。

実際に日本でも、経済産業省と運送業者・商社が協力し、ブロックチェーン技術を活用した物流取引・取引の追跡といった研究開発画行われているほか、経済産業省は201929日及び16~17日にブロックチェーン・ハッカソンを開催することを発表しており、政府としての動きもみられている。また国内初貿易分野で実証実験を行ったとされるNTTデータが、事務局を務めるコンソーシアムの活動も継続しており、2019年中に同技術を活用した情報連携基盤の実用化を目指す予定を明らかにしている。

また世界貿易機構(WTO)2018103日に「World Trade Report2018」という報告書を公表し、その中で、同技術が物流分野でも活躍し、コスト削減や利便性・取引の透明性向上に役立つだろうと評価している。

  • 世界貿易機構 World Trade Organization(WYO)は、ウルグアイ・ラウンド交渉の結果1994年に設立が合意され,199511日に設立された国際機関である。貿易に関する様々な国際ルール(WTO協定)を策定すると同時に、貿易に関する協定の実施・運用を行いながら、貿易課題の解決へ取り組みを行っている国際機関である。

 

まとめ

同国では通貨庁がRipple社と協力しており、隣国であるクウェートの国立銀行(NBK)RiippleNetに加盟しており、先日RiippleNetを活用した送金サービスの提供を開始した。NBKはクウェート国内だけではなく、UAEやサウジアラビア、バーレーン、ヨルダンといった中東諸国にもサービスを提供しており、この中東地域での取り組みが盛んになることで、Ripple社のネットワーク普及も加速していくとみられている。中東地域ではイスラム教が信仰されており、投機色の強い暗号通貨は禁止される傾向にあるが、「送金」を目的に開発された暗号通貨リップル(Ripple/XRP)が同活躍するようになるかにも注目が集められている。

 


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