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利便性の高い現金決済[日本の決済手段]

記事のポイント

  • 政府の自由競争への介入
  • 現金の利便性

2019年10月に行われる増税への対策、そして政府が普及させたいとしているキャッシュレス決済のため、キャッシュレス決済で5%のポイント還元を行うことが検討されると同時に、クレジットカード手数料の上限設定の検討も行われている。

 

クレジットカード手数料についての介入

携帯通信サービスの料金見直しや、クレジットカードサービスの決済手数料に上限を制定など、政府の経済への介入が起きている。携帯に関しては、消費者の不満の声も大きく大手3社の寡占状態にあったことから、政府が介入し競争機能を回復することも必要かとみられているが、クレジットカードの手数料上限を政府が設定しようという動きに対しては、民業圧迫ではないかと批判もある。

日本政府は、2025年にキャッシュレス決済比率40%の目標達成のためと、201910月に予定されている消費税増税対策として、キャッシュレス決済時に5%のポイント還元を検討している。政府としてはその中で、負担の大きい中小企業への軽減措置・キャッシュレス決済導入促進のため、加盟店手数料率に3.25%という上限を課そうという考えのようだ。

 

現金の利便性

現時点で日本のキャッシュレス決済比率が20%程度である原因として以下の点が挙げられている。

  • ATMの普及
  • 強い現金志向
  • クレジットカード手数料の高さ

まずそもそもATMが至る所に存在し、現金を手に入れる環境が整っているということが現金離れできない原因となっている。コンビニであれば割増料金が取られるものの、24時間現金を手に入れることが可能だ。そして強い現金志向。これは現金が目に見えて安心できるということや偽札の少なさという現金への信頼が高いということと、「現金のみ」の店舗が多いために現金の利便性が高いということが理由となっている。そして、クレジットカードの手数料が高いために、中小店舗では負担が大きく導入がためらわれる。結果としてキャッシュレス決済を受け入れている店舗が少なくなるため、消費者は現金を持ち歩かざるを得ない。そうしたことから日本のキャッシュレスは停滞しているとみられている。

確かにキャッシュレス決済は非常に利便性が高い。わざわざATMで現金を引き出さずとも手続きはスマホで完結し、いつどこでいくら利用したかの記録も残る。店舗としても現金管理の必要もなくなり、レジ締後に銀行へ振り込みに行く必要もない。しかし、利用するにあたってのメリットがどれほど多くとも、利用できる場がないのであればそれは存在しないメリットだ。クレジットカードのような後払いに不安のある方でも安心して利用できるデビットカードの存在もあるが、取り扱いをしてもらえなければ利用することはできない。「現金決済のみ」を採用する企業も決して少なくはない日本では、どこでも利用できる現金こそが最も利便性の高い決済手段なのである。この環境を変えない限り、日本でのキャッシュレス決済が普及するのは難しいだろう。

ポイント還元で負担が減ることで、キャッシュレス決済を利用する消費者が増えることもあるだろうが、企業がキャッシュレス決済を導入しなければ劇的に増えることはないだろう。これから永続的にキャッシュレス決済でのポイント還元が行われるのであればまだしも、期間は9か月や1年と定める方針である。一時的な還元のために導入・採用する人はそれほど期待できないのではないだろうか。

参考:経済産業省 日本クレジット協会説明資料

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