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海運業界が大きく変わるか[日本郵船、デジタル給与へ]

記事のポイント

  • 日本郵船、独自電子通貨発行
  • 船上に居ながら決済を簡単に

日本郵船が船上でデジタル通貨を利用することを発表した。船上では通信が安定しないという環境の問題があるとされるが、同社はそれの改善・克服の準備もあるという。同社は世界大手の海運会社であることから、このデジタル化の動きは同業界に大きな影響を及ぼすのではないかと注目されている。

 

船上での給与払いを電子通貨で

日本郵船株式会社は11月21日、独自電子通貨を開発し、船上での送金・決済に活用することを発表した。同社はデジタル化推進の一環として船上で送金・決済が可能なネットワークの構築を検討し、8~9月末にかけ複数回の実証実験を行っていた。その中で実現可能性や有効性が認められたため、今回の発表を行った。

日本郵船株式会社は日本最大・世界でも大手の海運会社である。船上では船員給与の一部の支払いや日用品の購買などに現金が使用されているため、船長は出納業務をはじめ、商品の在庫管理や注文手配などの業務に一定程度の時間を費やしている。また船員は乗船期間中に現金を各自で保管し、本国への送金時には海外送金手数料を負担する必要がある。実際に、世界中の船上にある現金は800億円にものぼると推定されており、それに伴う間接コストや紛失リスクは非常に大きい。日用品などの購入に現金が必要だとはいえ、これらのリスクは決して無視できるものではないため、キャッシュレス化に踏み切る。

船上の不安定な通信環境という課題もあるが、陸上からの給与支払い、船上での購買、船員同士や陸上にいる家族への送金を全て電子通貨で行うことが可能になるため、現金の取り扱いで発生していたコスト・タイム・リスクを削減することが期待されている。

 

デジタル給与解禁

厚生労働省は2019年にも銀行口座を利用しない、カードやスマートフォンアプリでの給与払いを認めるため労働基準法の見直しを行う方針を固めている。政府がデジタル化を進める理由としては、少子高齢化・人口減少などによる労働人口減少への対策として「業務の効率化」を進めているからである。また近年日本の経済を支えている外国人労働者に対する給与払いを円滑に適切に行うようにするためのものでもある。

このデジタル給与解禁で、政府が進めたいとするキャッシュレス決済がどこまで普及するかは不透明だが、従来の不便さを解決できるようになるのは喜ばしいことだ。また上記のようにデジタル給与解禁で、独自決済システム開発が国内でも活発に行われている。特にこの動きは金融機関に顕著である。

 

参考:日本郵船株式会社

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