ジョン・マカフィー氏といえば、インターネットセキュリティの業界で最も有名な人物の一人だが、彼が統括するMGT キャピタルがビットコインマイニング施設を建設することを発表した。それも水力を使ってである。
ジョン・マカフィー氏はインターネットセキュリティで財を成した人物ではあるが、現在は自らが指揮するファンドを通じてインターネットが提供する様々なテクノロジーに投資し、ポートフォリオの多様化を図っている。
そこでMGT キャピタルが最近注目しているのが、ビットコイン関連のビジネスだ。それを裏付けるように最近、同社はビットコインで財を成した一人であるロジャーバー氏をスタッフとして迎え入れた。
ビットコインの採掘をする際に重要な要素となるのが、ビットコインを採掘する装置の性能の高さと、その装置を常に稼働させる電力供給のふたつである。
マカフィー氏は今回の参入について次のように述べている。
「MGTキャピタルの基本的戦略はコストパフォーマンスを最大化することであり、現在、ビットコイン採掘事業は最高の選択肢だ。また、ブロックチェーン技術関連のプロジェクトにも大量のASICチップ(仮想通貨の採掘に利用される高性能チップ)を搭載したコンピューターが必要になるので、今回の採掘事業に投資する判断は将来的な利益に必ずつながると確信をもっている」
現在、ビットコインの採掘を最も多く行っているのは中国で全体の約半分を占めている。あまり採掘地が偏在化すると、分散型であるというブロックチェーンの利点が、打ち消されてしまうことにもなりうる。
そのような懸念もあり、今回のMGTキャピタルの計画は採掘地の分散化という意味でも注目を集めている。