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変わる日本の暗号通貨を取り巻く環境

記事のポイント

  • 日本仮想通貨交換業協会、認定資金決済事業者協会として認定
  • 金融庁、事業者登録プロセスの明確化・透明性確保へ
  • 自主規制団体「利用者保護を最優先」
  • 内閣府、第1回納税環境整備に関する専門家会合開催

 日本の暗号通貨を取り巻く環境が大きく変わろうとしている。金融庁は10月24日に日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)を認定資金決済事業者協会として認定し、JVCEAは同日自主規制規則を施工し、全業務を正式に開始した。また金融庁は、事業者の登録プロセスを明確化するために情報を公開し、内閣府は同日行われた「納税環境整備に関する専門家会合」を開催した。同会合の中では国税庁は個人納税者に対して「仮想通貨の計算書」を提供する予定であることが明らかとなり、法規制だけでなく税環境も大きく変化していくことが予想される。この流れに沿って暗号通貨取引に課す税金も軽くしてほしいものである。

 

認定資金決済事業者

平成301024日金融庁は資金決済に関する法律(平成21年法律第59)87条に基づき、一般社団法人 日本仮想通貨交換業協会を認定資金決済事業者協会(JVCEA)として認定した。これにより、同協会は自主規制規則を施工し、自主規制業務を含む全業務を正式に開始した。

今後自主規制団体は金融庁とともに暗号通貨業界の健全化に努める。自主規制団体は状況に応じて柔軟に規制を見直し、問題の対応に努めていき、金融庁は一時停止していた登録審査を本格化させ、企業の検査・監督に注力していく。暗号通貨業界はまだ発展途中であり、世界統一基準の規制も存在しない。そんな中で状況に応じて改正ができる金融庁認可の自主規制団体の存在は、国内業界健全化にとって重要な存在だ。

 

金融庁

また金融庁は24日「仮想通貨交換業者の登録審査について」にて、仮想通貨交換業への新規参入を希望する事業者が多く存在している現状を述べ、各事業者における登録に向けた予見可能性を確保するために、登録審査のプロセスをより明確化し、その透明性を高めていくことが重要であるとして以下の暗号通貨交換業者の登録に関する情報の公開を行った。

  • 「仮想通貨交換業者の登録審査プロセス」
  • 「仮想通貨交換業者の登録審査に係る質問票」
  • 「仮想通貨交換業者の登録 審査における主な論点等」

質問票は、審査において事業者と円滑に対話を進めることができるように、財務の健全性や内部の状況などを問うたものとなっている。金融庁は申請厳格化のためにこの質問項目を従来の4倍にし、経営陣がきちんと内部のことを把握できているのかを確認するためのものとなっている。

 

自主規制団体

金融庁認可を受けた1024日よりJVCEAは暗号通貨交換業者に対する21の自主規制規則を施工した。この規則は今までに議論されていた資金洗浄・テロ資金対策や暗号通貨取引・顧客資産の管理などに対するものとなっている。また同団体の業務は以下のものとなる。

  1. 会員が仮想通貨交換業を行うに当たり、資金決済に関する法律遵守させるための会員に対する指導、勧告その他の業務
  2.  会員の行う仮想通貨交換業に関し、契約の内容の適正化その他の仮想通貨交換業の利用者の利益の保護を図るために必要な指導、勧告その他の業務
  3. 会員の行う仮想通貨交換業の適正化及びその取り扱う情報の適切な管理を図るために必要な規則の制定
  4. 会員の法若しくは法に基づく命令若しくはこれらに基づく処分又は前号の規則の遵守の状況の調査
  5. 仮想通貨交換業の利用者の利益を保護するために必要な情報の収集、整理及び提供
  6. 会員の行う仮想通貨交換業に関する利用者からの苦情及び紛争の処理並びに相談
  7. 法第九十七条の規定により内閣総理大臣から提供を受けた情報のうち利用者の保護に資する情報の仮想通貨交換業の利用者への提供
  8. 仮想通貨交換業の利用者に対する広報その他本協会の目的を達成するために必要な業務
  9. 前各号に掲げるもののほか、仮想通貨交換業の健全な発展及び利用者の保護に資する業務
  10. 仮想通貨及び仮想通貨交換業並びにこれらに付随するブロックチェーン等の情報技術に関する調査研究、研修会及び講習会等の開催

 

内閣府

10月24日内閣府は第一回納税環境整備に関する専門家会合の資料を公開した。この会合の中でJVCEAは暗号通貨取引に関する申告の利便性を向上させるための以下の方針を明らかにした。

  • 2018年分の確定申告より国税庁は個人納税者に対して「仮想通貨の計算書」を提供する予定
  • 交換業者は顧客が上記のものを簡易に作成できるよう「年間報告書」の提供を行う方針

デジタルエコノミーの普及・拡大により個人所得を税務当局は正確に把握できていない。こうした問題から政府税制調査会は10月17日に所得を正確に把握できる体制とともに、所得に応じた税金を支払いやすくする仕組みづくりを進めるとしていた。今回の上記の国税庁・JVCEAの方針はこの計画に沿ったものだ。自発的に申請せずとも国税庁から書類が届き、その書類に必要な情報が交換業者によって提供されれば、確定申告はしやすくなるだろう。

 

参考:金融庁 日本仮想通貨交換業協会 内閣府

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