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第7回の研究会、取引規制が焦点

記事のポイント
  • 7回、仮想通貨交換業等に関する研究会開催
  • 取引規制が焦点に
  • 金融商品取引法に沿って規制

第7回となる仮想通貨交換業等に関する研究会が19日開催された。今回は投資家保護徹底のためとするデリバティブ取引・信用取引への規制が焦点となった。ただ問題なのは取引の上限をいくら規制しようと、その取引サービスを提供している業者がずさんであれば投資家は必ず被害を被るという点だ。すでに投資家からシステム上の不備や契約との乖離など、既存業者の対応に対する相談が金融庁に寄せられていることから、取引そのものではなく業者への規制が必要なのではないだろうか。

 

今回の焦点と問題点
  • 暗号通貨を原資産とするデリバティブ取引(証拠金取引等)
  • 暗号通貨の信用取引

今回は上記の2つが焦点となり討論が行われた。現在、暗号通貨交換業者16社中7社が証拠金取引の提供を行っており、平成29年の国内暗号通貨取引の8割をデリバティブ取引が占めている。このように盛んに行われているのにもかかわらず、金融商法取引法の定める原資産の中に暗号通貨が含まれていないことから暗号通貨のデリバティブ取引は規制対象外となっており、同取引を提供している交換業者のシステム不備やサービスの不明確さから、金融庁へ相談が多く寄せられている。

信用取引についてもデリバティブ取引と同様にリスクが存在する取引と考えられるため、同取引を提供している業者は2社と少ないものの、法規制を設ける必要が検討されている。現在国内で、暗号通貨の売買・交換を業として行うことは資金決済法の対象となっているが、信用取引自体に関しては金融規制が設けられていない。

 

国内の取引状況

下記の資料の通り、国内での暗号通貨取引は年々増加しており、それに合わせて現物取引よりも証拠金・信用・先物での取引が主流となってきている。こういった状況から証拠金取引や信用取引などそれぞれに合わせた規制が必要ではないかとされている。

上記でも述べたように現在主流取引となっている暗号通貨のデリバティブ取引は金融商品取引法の規制対象外となっている。これは金商法の定める原資産に「暗号通貨」が含まれていないためだ。暗号通貨が原資と定められていないため、暗号通貨のデリバティブ取引は金商法の「デリバティブ取引」に該当しないのである。

しかし取引内容は「デリバティブ取引」であり、機能やリスクも有することから暗号通貨固有の追加規制が必要ではないかとされた。また暗号通貨のデリバティブ取引を扱う業者は現在の「資金決済法に基づいた交換業認可」だけでなく、金融商品取引業を行うに必要な「第一種金融商品取引業の認可」も必要ではないかという意見が出された。

 

まとめ

今回の研究会では「証拠金倍率を4倍」とする自主規制案よりもさらに低くした「2倍」の提案も行われた。ただ、この証拠金取引そのものの倍率規制よりも、取引を提供している業者に課す法規制整備を急ぐ必要があるだろう。流失事件やサービスに対する「相談」の多さから、業者がきちんとしたサービスを提供できていないという問題が明らかになっている。「投資家保護のため」として収入で取引上限を定めたり、証拠金倍率上限を定めたりする規制を行うのではなく、「投資家保護のため」きちんとしたサービスが提供できる業者のみが、サービスを行えるような規制・基準を設けていただきたいものである。

 

金融庁の「相談室」

金融庁では、金融行政・金融サービスに関する一般的な質問・相談・意見などを相談室で募集している。融資や投資商品、暗号通貨などについての質問や相談に対応しており、機関の紹介やアドバイスを行ってくれる。ただ何かのトラブルの際の仲介や調停などを行うことはできない。

電話やファックス、ウェブサイト、文書で対応しているので、金融行政・サービスに関するトラブルを持ち、どこに相談したらいいかわからない状況の時は利用してみてはいかがだろうか。

 

参考:金融庁 金融庁相談室のご案内

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