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制裁回避手段としての利用準備を進めるイランと監視強化を行うアメリカ

記事のポイント

  • 制裁回避手段としての暗号通貨利用
  • アメリカ金融犯罪取り締まりネットワークは監視強化
  • アメリカとイランの関係、緊張高まる

アメリカの金融犯罪取り締まりネットワーク(FinCEN)は経済制裁回避を目的としたイランの暗号通貨の利用を監視するよう、暗号通貨取引所に勧告した。イランでは暗号通貨は中央銀行に禁じられているものの、P2P取引所や他国に本拠を構える暗号通貨取引所の利用は可能な状態となっている。国としては暗号通貨を禁止しているため、当然利用を前提とした資金洗浄防止やテロ資金供与対策、投資家保護といった法規制は行われておらず、このことからリスクが世界に影響を及ぼす可能性もあるFinCENは警告している。また、このイランが「禁止」としながら利用できる環境にあることからFinCENは「暗号通貨を個人や団体が制裁回避手段として利用できる状態」としている。

 

制裁回避手段としての暗号通貨

まず、経済制裁とは対象国に経済力を持って制裁を行う国家行為のことである。例えば貿易の制限を設けて物資を欠乏させ、経済成長を抑制し、国力の低下を狙ったものとなっている。制裁にも経済制裁・金融制裁・武力制裁とあり、さらに国際連合が行うものや地域的国際機構によるもの、個別国家による独自の制裁などがある。

暗号通貨が制裁回避手段として取られるのは、従来の金融とは独立しており、世界各国から資金調達を行うことが容易になるためである。従来の資金調達のように金融機関を介さないため、金融機関による資産凍結も行われず、自由に何の障害もなく資金・物資の調達が可能になるのである。

 

制裁回避としての利用が囁かれている国
  • イラン
  • 北朝鮮
  • ロシア

いずれも現在制裁を受けている・これから受ける予定である国となっている。特に北朝鮮は現在の制裁回避だけでなく、核開発に必要な資金も容易に調達できるようになると予想されることから、この技術に関しての研究開発が進められているとみられている。そもそも同国は外貨を調達するために金融機関や政府機関に攻撃を仕掛けるサーバー攻撃先鋭部隊が存在し、技術に対する基盤も整っていることから、ありえない話ではないとみられる。

 

注目されるイラン

アメリカの「イラン核合意」撤退から、制裁が再開される予定のイランは、この制裁を回避すべく独自暗号通貨の発行・独立した金融システムの利用を予定している。アメリカとイランの関係は緊張が高まっているが、そこにイランとサウジアラビアの関係も加わり、この制裁が行われることでイランの経済だけでなく国際的に影響を及ぼすことも懸念されている。

欧州は「イラン合意」をそのまま維持し争いを起こしたくない考えから、ロシアはアメリカからの制裁回避の考えから、イランと決済を行うための金融システム創設支援を行っているとイスラエル紙で報じられている。実際にロシア、イギリス、フランス、ドイツ、中国、およびイランは先に、国連の場で行われた閣僚会合の結果、欧州連合(EU)が米国による制裁を迂回してイランとの決済を行うための金融メカニズムを創設するとの声明を発表している。

 

参考:FinCEN PRESSTV

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