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Zaif、フィスコへ事業譲渡決定[必要資金は新株発行で調達]

記事のポイント

  • テックビューロ、FISCOからの金融支援に関する正式契約締結
  • 同社は暗号通貨交換業をフィスコに譲渡完了後、登録を廃止し解散する意向
  • Zaifは運営会社が変更するのみで、サービスの変更は行われない
  • 事業譲渡価格は55
  • FISCOは必要資金を主に新株予約権付社債で調達

914日に不正アクセスを受け、約70億円の暗号通貨を流失させた暗号通貨取引所Zaifを運営するテックビューロは、1010日に株式会社フィスコ仮想通貨取引所との間で顧客資産等に関する支援要請及び契約締結したことを発表した。

 

 

事業譲渡契約の内容

事業譲渡契約が締結されたことで、株式会社フィスコ仮想通貨取引所がテックビューロの暗号通貨取引所運営事業(Zaif)を引き継ぐ形となる。つまりZaifの資産・利用者との契約関係すべてをそのままフィスコが受け継ぐということだ。

  • 事業譲渡は平成301122日実行される予定
  • Zaifは運営会社が変更されるのみでサービスの変更はなし
  • Zaifの取り扱い通貨の種類に変更なし
  • 事業承継に承諾したZaif利用者とのみ利用契約を承継
  • 事業継承に関する同意取得方法は電磁的方法(メール)
  • ただしフィスコはテックビューロの賠償義務の継承は行わない

以下文書のようにこの事業譲渡に承諾しない利用者は、以下のようにフィスコとではなくテックビューロとの契約関係のままになってしまうので注意が必要だ。つまり承諾しない利用者はフィスコによる保証が受けられない、ということだ。また、この事業譲渡に承諾してもテックビューロ社が利用者に負うべき損害賠償義務の一切をフィスコは継承しない。

正式契約に基づく事業譲渡により弊社とお客様との間の個々の契約関係が株式会社フィスコ仮想通貨取引所に承継されることとなりますが、この承継の効果が発生するためには個々のお客様がこの承継に承諾されることが必要となります。そのため、弊社及び株式会社フィスコ仮想通貨取引所は改めてお客様に対してアナウンスを行い、承諾いただくためのお手続きのご案内を行うことを予定しております。承継に承諾されたお客様との契約関係は、株式会社フィスコ仮想通貨取引所に承継されることとなり、契約の当事者が弊社から株式会社フィスコ仮想通貨取引所に変更されます。承諾されなかったお客様との契約関係は、弊社との間に残存することとなります。

 

テックビューロと各利用者の契約及び両者間の権利義務の FCCE への承継は、当該承継 につき各利用者が個別に異議なく承諾された場合にのみ有効となります。従いまして、 別途ご案内する承諾手続きにおいて、当該承継を異議なく承諾された利用者との契約 及び権利関係は FCCE に引き継がれますが、承諾されなかった利用者との契約及び権利義務は、FCCE には引き継がれず、利用者と FCCE との間には一切の権利義務関係は生じません。また、当該承継を異議なく承諾された場合であっても、FCCE は、テックビューロが利用者に対して負う損害賠償義務は一切承継いたしません

 

 

補填方法

ビットコイン(Bitcoin/BTC)・ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)はフィスコ取引所が流失事件で失った数量に相当する暗号通貨の調達を完了している。そのため顧客の保有資産はBTCBCHに関してはそのすべてを暗号通貨のまま正常に出勤することかが可能となる。しかしモナコイン(MONA)は流失した6割相当しか調達できなかったため、6割はMONAで、4割は日本円に変えての返還となる。例えば100MONAを保有していた人は60MONAがそのまま残り、40MONAは日本円に換金され返還されることとなる。

  • BTCBCHは全額そのまま返還
  • MONA6割をMONA4割を日本円で返還

 

テックビューロ

今回の正式契約締結の発表でテックビューロ者の近年の経営状況も明らかとなった。取引所といえば、コインチェックの営業利益率86%のような非常に高い利益を得られる事業だというイメージだったが、テックビューロはなんと経常損失1,895百万円で3期連続の赤字経営だった。

 

FISCO

FISCOは事業譲渡に必要な資金約55億円のうち、42億円を「無担保転換社債型新株予約権付社債(CB)」発行で調達し、残りの13億円を同社グループの現預金及び暗号通貨から支出しする。このCBは以下の企業が参加する。いずれも以下のように同社の子会社や関連会社となっている。この理由としてフィスコは「迅速にZaif利用者を保護するため、募集に時間がかからないグループ企業を割当先に選定しています」としている。

  • 株式会社イーフロンティア(連結子会社)
  • 株式会社ヴァルカン・クリプト・カレンシー・フィナンシャル・プロダクツ(連結子会社)
  • 株式会社カイカ(持分法適用関連会社)

しかしこの55億円というのは確定しているわけではない。譲渡価格は現在の55億から利用者の調整が行われるからだ。事業譲渡に承諾しなかった利用者がいる場合、それに応じて金額が控除されるためだ。

今回の事業譲渡に関して株式投資家は「暗号通貨業界内での社拡大につながるのではないか」と好意的にとらえられ、本日一時的に前日比24.7%高と高値になった。またフィスコの持分法適用関連会社であり、Zaifのセキュリティ対策を支援する株式会社カイカも大幅に株価が上昇した。

 

まとめ

契約締結までに時間がかかったこと、Zaifの立ち位置から本当に補填が行われるのか、今後Zaifはどうなっていくのかと不安視されていたが、今回の契約締結で一安心できるのではないだろうか。ただ事業を丸々引き継ぐフィスコの経営状況も芳しくないことから、今後の動きには一抹の不安が残る。

今回の補償は「事業譲渡に承諾した利用者に対してのみ」行われるため、Zaif利用者は電子メールを見逃さないよう注意する必要がある。ただ事業譲渡価格決算日は平成31年1月31日であることから、契約に関しての承諾期間はある程度設けられるのではないかとみられる。

 

参考:テックビューロ株式会社 株式会社FISCO 株式会社カイカ

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