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Zaifに資金援助するFISCO、援助できるほど資金に余裕があるのか

記事のポイント
  • Zaifのハッキングまでの対応
  • 事件発生日前の利用規約変更
  • 財政状況が芳しくないフィスコからの資金援助
  • フィスコとZaifのシステム

Zaifのハッキング事件から一週間がたったが、これまでの経緯を考えると、いくつもの疑問が沸き上がる。今回は事件を時系列に整理し、不審な点を調べていく。

事件の経緯(時系列)
  • 9/12 フィスコ、Zaifからシステム切り離し
  • 9/13 Zaif利用規約変更
  • 9/14 Zaifハッキング
  •    利用規約変更のお知らせを顧客へメール
  • 9/17 Zaifハッキングに気づく→財務省へ報告
  •     Zaif「サーバー障害で入出金停止」とツイート
  • 9/18 Zaif「資産の安全は確認」とツイート
  • 9/20 Zaif「入出金停止について」とハッキング公表
  •     フィスコ、テックビューロの株式過半数取得への基本合意

ハッキング発覚までのこの遅さ、そしてハッキング発覚後の顧客への対応は【Zaif67億円相当流失、役員は退陣】で述べたとおりだが、その顧客への対応などを抜きにしても、前日の利用規約変更や1週間もたたないうちに資金援助を得られることなど、この事件の一連の流れには不可解なことが多いこと。特に、経営状況が決していいわけではないFISCOがこのハッキング騒動からすぐに資金援助を決定した点は不可解だ。

資金援助を行うフィスコ

上記の通り、フィスコは2015年から経常利益が連続して赤字となっており、自己資本比率は16.6%となっている。自己資本比率というのは総資産に対する自己資本の割合を表すもので、この比率が大きいほど自社で運営し、資金に余裕があるということになる。企業の事業体系によっても異なるが、一般的に健全とされる自己資本比率は40%とされており、フィスコの16.6%という値はこれを大きく下回るものとなっている。また売上に関しても100~140億円である同社が、ハッキング発覚した17日からわずか3日後に50億円も援助すると決断できるという点においても不信感が募る。暗号通貨業界に参入したがっている証券会社などの企業が買収するのであればともかく、自社で金融庁の認可を受け取引所を運営しているのにもかかわらず、今回の援助を行うのはフィスコにとってどんなメリットがあるのだろうか。苦しい企業体制から50億という資産を出すにはそれなりのメリットがあるはずだろう。

Zaifは問題の多い取引所として名を馳せており、この不信感を払拭するにはフィスコでは如何せん力不足ではないかと思われる。確かにZaifは顧客数が多く、顧客数が多くないフィスコにとっては魅力的にも見えるかもしれない。しかしその魅力は、みなし業者ではなく、きちんと金融庁の認可を受け取引所を運営している同社が、そこまで即決で資金援助を持ち掛けるほどのものなのだろうか。

コインチェックでは1月26日に事件が報じられ、マネックスグループの買収提案が持ち上がったのが4月3日である。これと比較しても、フィスコの経営状況を排除しても、今回の資金援助、テックビューロ株式過半数取得が一週間もせずに検討されるというこの速度にも驚きが隠せない。ハッキングに気づくことや顧客への対応へは遅く怠っているのにもかかわらず、この取り決めの速さには脱帽する。

ハッキングしたウォレットの動き

今回流失した通貨はビットコイン(Bitcoin/BTC)、ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)、モナコイン(MONA)だが、公表された9月20日にはすでに数千の口座へ分散され、追跡は困難となっている。この分散方法も、不特定多数の取引も混ぜたミキシングサービス(匿名性を高める技術)が利用されたことで、より追跡は難しくなっている。そもそもハッキングされたのが9月14日の17~19時であり、公表が9月20日と6日も経過してからだったため、攻撃者が逃げるには十分な猶予が与えられている。コインチェックでの事件と比較してもわかるようにテックビューロの対応は顧客第一ではなく、自社の安全第一に考え批判に備えて対応したため、このように事件の公表が遅れたのではないかと考えられる。そもそも自社で事件に気づいた17日の翌日18日に「お客様の資産の安全は確認されました」と発言できる時点で会社の体制については察せられる。

参考:テックビューロ バフェット・コード


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