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Zaif、67億円分流失 [経営陣は辞任へ]

記事のポイント

  • Zaif,ハッキングで被害額約67億円流失
  • 株式会社フィスコが金融支援50億円
  • 株式会社カイカが技術支援
  • この事件を受け、経営陣は責任を取って退任する方針
  • 金融庁、行政処分も視野に立ち入り検査

「嫌いなら是非他(の取引所へ)行ってくださいね」と経営者としての質が問われる発言をした朝山貴生氏が代表を務める暗号通貨取引所、Zaifが入出金用のホットウォレットが不正アクセスされ、ハッキング被害を受けた。Zaifの固定資産22億円相当と顧客の預かり資産約45億円の計67億円相当の暗号通貨が流失した。

Zaifを運営する株式会社テックビューロは改正資金決済法上の登録業者であり、金融庁の認可を得ている「信頼するに値する」取引所であったはずだ。しかし同社は以前からシステム不良や顧客への対応から評判が悪く、「システム障害や不正出金事案・不正取引事案等の多くの問題が発生している」「経営陣はその根本原因分析が不十分であり、適切な再発防止対策を講じておらず、顧客への情報開示についても不適切な状況となっている」今年の3月と6月の2度にわたり金融庁から業務改善命令を受けている。

事件の経緯

「9月14日17時から19時ごろまでの間で、外部から不正アクセスが行われ、この流失事件が起きた」と公式発表している。しかし17日の夕方にZaifは「サーバ障害が発生し、BTC・BCH・MONAの入出金を停止する」と公式Twitterで発表し、

18日には「顧客資産の安全は確保されており、1-2営業日中に復旧の見込み」と発表していた。

ハッキングが起きてから3日後に異変に気付くという反応の遅さは致命的だ。この「資産の安全は確保されている」というのは株式会社フィスコの資金援助が確定してから、発表したのではないか。[安全]というのは、顧客の資金がそのまま安全、というわけではなくフィスコによる金融支援によって、顧客被害の補填が可能であることから「安全」としたのではないか。という疑惑がある。いずれにしろ対応は反吐が出るものである。

2社へ支援要請

株式会社フィスコのグループ企業である株式会社フィスコデジタ ルアセットグループ(FDAG)の子会社を通じて金融支援、及び株式シェア過半数以上の資本参加等の検討を開始する基本合意がなされた。最終的には、金融支援では50億円、最終的な株式シェア過半数以上、過半数以上の取締役の派遣及び監査役1名の派遣についての正式合意を目指す。また株式会社カイカはZaifのシステム改善に関し、全面的に技術支援を行う。顧客資産の保全やフィスコグループが経営権を獲得したのち、テックビューロの現在の経営陣は退任する方針だ

 

この事件が起きたことで「金融庁の認可」は「安全」を示すものではなくなってしまった。マウントゴックス・コインチェックでの流失事件を受け、「仮想通貨への印象・経営体制改善」を目指し、金融庁・交換業者ともども協力してきたはずだ。(ただし、Zaifは日本仮想通貨交換業協会発足会見を欠席している。)この事件が起きたことで「仮想通貨は危険なもの」という認識は確固たるものとなっただろう。今後の金融庁の対応にも注目が集まるが、今回のことから「技術出身の仮想通貨交換業」は難しいのではないかと思われる。金融リテラシーもそうだが、やはりマネックスやSBIといった金融業出身の企業が「交換業」を提供するのが妥当なのかもしれない。技術への理解者としては確かに技術出身は必要だが、顧客にサービスを提供するとなれば、安全が第一だろう。

 

金融庁の対応

金融庁はこの事件を受け、今日中にも立ち入り検査を行う方針を固めた。先述の通りこれまでにも問題が数多く指摘され、これまでに2度もの業務改善命令を下し、セキュリティ対策の強化を求めてきたのにもかかわらず、多額の流失を招いたことから、さらなる行政処分も視野に流失経緯などを検査していくようだ。金融庁は流失の事実を把握し、公表するまでの経緯も含めた対応の妥当性も調べる。だが、ハッキングへの対応の遅さ、ハッキングが判明したのちの発表の遅さ、そして公表時間も午前2時と人目につきにくい時間帯、発表で「ハッキング」とせず「入出金停止に関する経緯」と表現する不誠実さから、廃業が妥当だろう。しかし、国内の暗号通貨取引所として最初期からサービスが行われていたこと、顧客数の多さなどの理由から、実際に認可を取り消しが行われることはないだろう。

 

参考:テックビューロ株式会社 株式会社フィスコ 株式会社カイカ


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