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ICOの現実 ホワイトペーパーの存在

  • ICO

アメリカ屈指の名門私立大学、ペンシルベニア大学は「ICOはインサイダー取引に関する保護がなく、ホワイトペーパーで約束した内容も実現していない」と研究論文で発表した。

  • ICOとはInitial Coin Offeringの略称である。株でいえば新規株式公開といったところで、コインを初めて一般的に公開することである。株と同じように、コインを購入してもらうことで、事業を行っていく上で必要な資金を集める方法となっている。ICOとは→https://coinsforest.com/p/10167/
  • ホワイトペーパーとは公開文書、そのICOがどういった目的で行われるのか、今後の活動計画などといったことを示した文書になる。そのICOがどういったものか、詐欺かどうかを見極めるに重要な情報源となっている。

今回の研究では多くのICOが私的取引から投資家を保護することすら約束せず、またICOでのトークン発行者は中央集権が行えるように、未公開コードで組織を支配していたということが判明した。

ICOが誕生した最初期では、従来の証券会社によって支配されたものではなく、優秀な企業・事業を成功させられる画期的な手段として注目された。実際に従来の資金調達法では歴史の浅い企業はその厳しい審査を通過することは難しかったため、このICOは多くのスタートアップ企業の成長を加速させるものとして活躍していている。このようにICOは従来の資金調達法と比較して恩恵が大きいことや、時間をかけずに資金を手に入れられることから、いまでも多くの支持を集める資金調達法となっている。

しかし、ホワイトペーパーの内容を裏切るようなICOが存在しているのも事実である。ICOは昨年末の暗号通貨価格急騰から急激に数を増やし、それに伴い詐欺行為も増加していた。もちろんすべてのICOが詐欺ということではないが、ICOと聞いて身構えるような状況になっていたことは事実だ。実際に分散型取引所、BanorのICOでは現在ある中央集権型とは異なり、分散型であることや管理者がいないため公正な統治が行われるということで多くの注目を集めた。しかし実際は中央集権的に開発されており、透明性の低い「公正」に疑問が出る環境となっていた。こうしたホワイトペーパーの内容を遂行しないプロジェクト・コインは数多く存在しており、それが実際の研究で明らかとなった。今回の論文発表ですぐに何かが変わるわけではないだろうが、ICOが選挙時の政治家のように公約だけ掲げて実行しないというものであるとわかっていれば、むやみにICOに近づく人も減り、被害を減らせるのではないかと思われる。

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