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非中央集権は幻想か

暗号通貨は今までの政府発行の通貨と異なり、非中央集権型で政府の影響や監視を受けずにプライバシーを守れる、誰からも支配されない通貨として注目されているが、元日銀で京都大学院講師の岩下直行氏は「非中央集権は幻想にすぎない」と千葉商科大学経済研究所で行われた講演で発言した。

同氏は金融庁で行われている暗号通貨交換業界などに関する研究会のメンバーである。同氏は「暗号通貨は非中央集権的なものだったが、取引所が介入することで従来の中央集権的なものにしてしまっている」と述べた。そうして従来の銀行のような仕組みを取引所は作りながら、銀行のようなセキュリティ管理をしていることはない。金融庁の認可を受けている取引所でも不穏な動きや問題を起こし、顧客に不安を与えているのだ。

しかし現実的に考えてみれば、非中央集権という形態は誰にも管理されず、自身で責任をもって管理する、ということになる。コールドウォレットの使用、自身での秘密鍵の管理、そしてそれらにおける問題が起きた時に自身で対処できるようにすることが必要となる。そしてこれらは優れた技術ではあるが、そのものに価値があるわけではない。実際、利用者の中で中央集権かそうでないかを気にしている人はそう多くない。実際に信用できるか、実用性があるのか、手数料はと考えていけばMUFGコインのような安心して使えるものが有力になっていくだろう。そう考えると非中央集権は現実的に誰しもが使える機能とはいかないのだろう。

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